牛丼チェーン大手の吉野家は28日、定食メニュー強化の一環として、29日午前11時から、ご飯のお替りをすべての時間帯で無料にすると発表した。これまでは午後3時~同11時まで時間帯を限定しての無料対応だった。同社は定食メニュー利用者の満足度を高めることで、平日夜の時間帯の利用促進に弾みをつけたい考え。
28日には新メニュー「W定食」(税抜き価格698円)も発表。牛丼の具だけを皿に盛った「牛皿」にごはんとみそ汁を付けた「牛皿定食」をベースに、「牛カルビ」や「牛カルビ生姜(しょうが)」、「炙り塩鯖」など6品の単品メニューから1品を選ぶ。提供時間帯は午前11時~翌朝午前4時。定食の“がっつり”メニューの投入で、平日夜に1人で食事をする20代、30代の単身者といった若年層の取り込みにつなげる。
今回、定食のご飯のお替りを完全に無料化したのも、W定食導入がきっかけだ。定食注文時のご飯増量の希望には無料で対応してきたが、お替りについては無料時間帯以外は税抜き価格139円の“追加注文”の位置づけだった。
「W定食というおかずを増やした定食メニューを選べば、当然ご飯を食べる量も増える。W定食は昼食時間帯にも提供するので、ご飯のお替りも時間帯を限ることなく、営業時間中は一律無料で対応することにした」(広報)という。
29日から2月18日までの3週間限定で、午後3時~同11時の夜時間帯に定食メニューの10%割引キャンペーン「夜割」を開催、定食強化の姿勢を前面に打ち出す。