国連のグテレス事務総長は19日、新型コロナウイルスの感染拡大について「われわれはウイルスと戦争している」と形容し「世界的な景気後退はほぼ確実だ。恐らく記録的な規模になる」と述べ、国際社会の結束を呼び掛けた。米ニューヨークの国連本部からビデオ回線を通じ記者会見した。
グテレス氏は「国連75年の歴史にない地球規模の衛生危機」であり「現状の国家レベルの対応」では解決できないと強調。「世界の指導者らに、緊急かつ協調的な対応を取るよう求める」と述べ、先進国による途上国支援の必要性を訴えた。
さらに新型コロナが各国の経済に深刻な打撃を与える中で「保護主義に頼る誘惑を控えなければならない」と強調した。
トランプ米政権は19日、国民の全ての渡航中止を勧告した。グテレス氏は渡航制限に理解を示しつつ「結束の必要性を認識することが非常に重要だ」と述べ、国家間の連携を維持するよう呼び掛けた。(共同)