「弾道ミサイル」発射の北朝鮮 最高人民会議開催を公表





 3月9日、朝鮮人民軍の火力打撃訓練を指導する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮通信=共同)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は21日朝、北西部の平安北道(ピョンアンプクト)地域から日本海に向けて飛翔(ひしょう)体2発を発射した。韓国軍合同参謀本部が、発射したのは短距離弾道ミサイルと推定されると明らかにした。詳しい種類などの分析を進めている。北朝鮮によるミサイルの発射は9日に続いて今年 3回目。

 北朝鮮国営メディアは21日、最高人民会議常任委員会の20日付の決定として、国会に当たる最高人民会議が4月10日に平壌で招集されると伝えた。非核化などをめぐる米国との交渉が行き詰まり、新型コロナウイルスの世界的拡大が北朝鮮経済にも影響する中、新たな方針が打ち出されるかが注目される。

 国営メディアはまた、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が20日に西部戦線大連合部隊の砲射撃対抗競技を指導したと報じた。黄海側で行ったとみられ、21日付の党機関紙、労働新聞は訓練を視察する金氏の写真を掲載した。

 2月末以降、金氏の訓練視察は5回目。3月2日と9日には、砲撃部隊の火力打撃訓練として、北朝鮮が「超大型放射砲(多連装ロケット砲)」と呼ぶ事実上の短距離弾道ミサイルを発射したことが、軌道や北朝鮮が公開した写真から判明している。

 北朝鮮が新型コロナ対策で国内統制を強める中、国防には抜かりがないことを誇示する狙いとみられている。



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