那須雪崩事故3年 遺族ら独自に追悼式 高瀬晶子さん「なぜ死んでしまったの」

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追悼式で犠牲となった息子に向けて思いを語る高瀬晶子さん=26日、那須町湯本の小丸山園地

追悼式で犠牲となった息子に向けて思いを語る高瀬晶子さん=26日、那須町湯本の小丸山園地

 平成29年3月、栃木県那須町で県立大田原高校の生徒と教諭の計8人が登山講習中に雪崩に巻き込まれ死亡した事故から27日で3年となるのを前に、遺族らは26日、独自の追悼式を開いた。県教育委員会は今年度、再発防止策検討のため遺族参加型の新委員会を立ち上げたものの、当局に対する遺族の不信感は残ったままだ。27日に県教委などが行う合同献花には、遺族は出席しない見込み。(根本和哉)

 遺族ら独自の追悼式は第2回「那須雪崩事故 祈りと誓い」として、26日午前、事故現場近くの小丸山園地(那須町湯本)で行われた。

 遺族6家族と弁護団の計約20人が参加する中、式の冒頭で息子の高瀬淳生(あつき)さん=当時(16)=を亡くした母、晶子さん(53)が代表して、亡き息子たちへ言葉を述べた。晶子さんは「なぜ息子たちは死んでしまったの?死ぬ必要があったの?」と訴え、「みんなのことずっとずっと忘れない」と、事故現場の斜面に向かって涙ながらに語りかけた。その後、遺族は焼香や献花を行い、悲痛な面持ちで祈りをささげていた。 

 閉会後、取材に応じた晶子さんは「(事故当日に講習内容を決めた)3人の引率教諭のうち2人は今も教壇に立っている。過去の罪と向き合うことができない人が今の生徒と向き合えるわけがない」と教諭らに謝罪を求めた。

 県教委などは今年度、遺族も委員として参加する「高校生の登山のあり方等に関する検討委員会」を設置。高校生の登山に原則として登山アドバイザーを帯同させることを決めるなど、事故対策を検討してきた。しかし、徹底した再発防止策を求める遺族らとの温度差が依然として残る。

 福田富一知事は同日の記者会見で「今後も遺族に寄り添いながら問題解決を図っていきたい。(同委員会で)議論を積み、二度と事故を起こさない仕組みを作り上げてほしい」とコメントした。

 また、遺族弁護団はこの日、県などに謝罪や損害賠償を求める民事調停を宇都宮簡裁へ申し立てた。申し立てを通じて、(1)反省に基づいた謝罪(2)事故の教訓化(3)安全に登山できる仕組み作り-を求めていく。

 民事訴訟でなく調停を選択した理由について弁護団は「白黒をつけたいのではなく、事故を起こしたことに対して向き合い、真摯(しんし)に謝罪をしてほしいため」と説明。犠牲になった教諭の毛塚優甫(ゆうすけ)さん=当時(29)=の父、辰幸さん(67)は「事故を起こした教諭らは公に謝罪していない。第三者に入ってもらい、少しでも話し合いが進めば」と話した。

 遺族らと県などの間では損害賠償の協議が続いており、今回の申し立てに加わっていない生徒1人の遺族とは既に示談が成立している。

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