日本商工会議所の三村明夫会頭は13日の定例会見で、「現時点で最大の経済対策は危機対応の宣言期間をできるだけ短く終えることだ」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大に対し、安倍晋三首相が求める人との接触機会の「最低7割、極力8割削減」に向け、取り組むことが重要との認識を示した。同時に、中小企業のテレワーク導入に向け、技術者の拡充を政府に要請する考えも示した。
安倍首相が「出勤の7割削減」を要請したが、東京都内の中小企業で、テレワーク実施企業が26%にとどまるという東京商工会議所の調査結果に対し、三村氏は、準備できていない企業だけでなく、製造業、運輸、建設業では、「テレワークは難しい」と述べた。そのうえで、配達先の玄関先に荷物を届ける「置き配」や製造拠点での「空調機器増設」など、「人との接触をいかに少なくするのかの創意工夫を各社が取り組んでいる」と説明した。
さらに、「現時点では、米国などと比べても日本の失業率は高まっていないし、雇用に対しては(コロナ問題が)致命的な影響は与えていない」と分析。それだけに短期間で収束できるよう「7割、8割の接触削減に取り組むことが必要だ」と強調した。