コロナで疲れたからこそ、明るい歌を 矢井田瞳さんインタビュー(上)

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 「こんな時だからこそ、とびっきり明るい歌を作りたい」―。シンガー・ソングライター、矢井田瞳さんのツイートからすべては始まった。新型コロナウイルスと闘う人たちを歌で応援できないか模索していた産経新聞の企画チームが、矢井田さんに呼びかけ、“快諾”をいただいてコラボプロジェクトが立ち上がった。寄せられたメッセージをベースにポジティブな歌詞を紡ぎ出した矢井田さん。オリジナル曲「あなたのSTORY」に込めた思いを語ってもらった。

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気持ちが重たくなった

 ――この歌に込めた思いや、曲作りで苦労した点は

 「今回みたいな形で曲を書いたのは初めてなので、私にとっても挑戦でした。メッセージを寄せていただいた方は10代から90代まですごく幅の広い、しかもいろんな立場の人がいたので、皆さんに納得してもらえる曲にまとめるのが難しかったです。だからこそ、きれいごとにはしたくなくって…。ありのままというか、いろんな立場の人に当てはまるものにしようと苦労したけど、すごくやりがいがありましたね」


矢井田瞳さんの曲作りに寄せられたメッセージ
矢井田瞳さんの曲作りに寄せられたメッセージ
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 ――新型コロナが世界中に蔓延したこの数カ月間、どんな思いで過ごしましたか

 「最初は遠い国のことのように感じていたんですけど、2月末ぐらいから自分のライブやイベントも中止になって…そこからグッと身近な問題になりました。外に出るのも怖い、買い物も怖いっていうふうに気持ちが重たくなった時期もありました。閉塞感のある状況で『STAY HOME』していると、テレビから流れてくる情報にも疲れてきて、心の元気がなくなってくる。それが良くないなって思ったときに、やっぱりこんな時こそ、音楽ではとびきり明るい曲を書きたいなっていう気持ちになっていったんですね」

当たり前じゃなかった「日常」


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 ――私たちの「一緒に歌を作りませんか?」という呼びかけを、どう思いましたか

 「『とびきり明るい曲書きたいなぁー』っていう私のツイートに反応してくれて、その段階でつながっていることがとってもうれしかったです。もちろん、みんなの思いをちゃんとまとめられるかな、曲をちゃんと作れるかなっていう不安はありました。でも、自分の中にあるモヤモヤみたいなものを、でっかい音楽に繋げたい-という希望の方が大きかったですね。今年でデビュー20周年、新しいことに尻込みせずにチャレンジしていきたいってチームで話し合っていた時期でもあり、いろんなことがバッチリはまった感じでした」

 ――寄せられたメッセージのうち、どんなものが印象に残りましたか

 「当たり前だった『日常』が当たり前じゃなかったことに気付きました、っていうメッセージが多かったです。もちろん、コロナのようなものが蔓延しない方が良かったけど、だからこそ気付けた日常のありがたみとか大切さとか、いろいろとリセットして考える機会が多かったんだなぁって共感しました。コロナのような、どうしようもない大きなものにぶつかったときには、今あるものを大事にしながら、ひとつに繋がって頑張るしかないのかなって思いました」

「希望の空」描いた曲作り

 ――メッセージをもとに、どんな風に曲を作っていったのですか

 「すごく抽象的なんですが、空の絵を描くとして、水色が『STORY』ということにしました。大きな全部の色というか。で、そこに雲とか太陽とか鳥とか木とか虹とか、そういうのを皆さんからのメッセージで埋めていって、きれいな1枚の『希望の空』にしたいなって思ったんですよね。でも、医療従事者の方へ感謝の気持ちを伝えたいという立場、『STAY HOME』を頑張る立場、お医者さんが医療を頑張る立場…と、全て目線が違ったりするので、言葉選びは難しいなぁと思いました。いろんな人の心に届くメッセージにまとめられるように、そこは頑張りました!」


シンガーソングライターの矢井田瞳さん (c)CSM
シンガーソングライターの矢井田瞳さん (c)CSM
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 ――作詞は「矢井田瞳&みんな」となっています

 「例えば、歌詞のこの3文字のスペースにすごく明るい言葉を入れたいんだけど、何かなーって悩んだりしていると、何度もメッセージを読み返し、『光』って書いている人が多いから『光』って言葉にしようとか。そういう感じで歌詞を選んでいったことも多かったので、これは本当に『矢井田瞳&みんな』だと思います。曲の仮タイトルは『STORY』でしたが、今回はみんなのメッセージがあったからこそ完成した曲でもあるので、もう少し身近に感じてもらえるように、体温が感じられるように、聞いた人それぞれが自分のSTORYに当てはめてもらえるようにっていう願いを込めて『あなたの』を付けました」

→(下)は6月5日掲載

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