9日午前の東京株式市場の日経平均株価(225種)は反落した。高値警戒感から売り注文が優勢になり、一時は下げ幅が200円を超えて8日に回復していた節目の2万3000円を割り込んだ。円高ドル安の進行も重荷となった。
午前終値は前日終値比147円33銭安の2万3030円77銭。東証株価指数(TOPIX)は7・23ポイント安の1623・49。
円相場が一時1ドル=108円近辺の円高となり、輸出関連企業の収益を圧迫すると意識された。平均株価は8日までの11営業日では5月29日を除いて全て上昇し、上げ幅は計2800円近くに達していたため、当面の利益を確定する売りが出た。
半面、8日の米株式市場は新型コロナウイルスの影響で停滞した経済活動の再開を見込んだ買いが入り、ハイテク株主体のナスダック総合指数が過去最高値を更新した。これを受け、9日の平均株価は小幅に前日終値を上回り、取引時間中として約3カ月半ぶりの高値を付ける場面もあった。