トーマス・エジソンが電流システムの標準化をめぐって繰り広げた激烈な覇権争い「電流戦争」を描く。
あの手この手のプロパガンダで相手陣営を非難するエジソン役にベネディクト・カンバーバッチ。ドラマ「SHERLOCK」同様、独特の「奇人力」を発揮する。共感はできないが、憎めず、時に涙も誘うエジソンが表すのは、「天才の狂気」ではなく誰もが抱える「人間の執着」だ。
映像はスタイリッシュ。時代が生んだアンチヒーロー作品か。ゆめゆめ発明王の偉人伝など期待しないように。
19日から東京・TOHOシネマズ日比谷、大阪・TOHOシネマズ梅田など全国で公開。1時間48分。(健)
★★★☆
(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)