放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は30日、沖縄県と富山県の民放局がそれぞれ制作・放送した2番組について、「視聴者に広告放送であると誤解を招くような内容・演出になっていた」と認め、両番組とも放送倫理違反があったとする意見書を発表した。
琉球朝日放送が昨年9月21日に放送した「島に“セブン-イレブン”がやって来た 沖縄進出の奇跡と挑戦」では、セブン&アイ・ホールディングスが提供した番組ではなかったにもかかわらず、誤った「提供」の表示がなされ、「セブンイレブン」の商品紹介などが行われた。放送倫理検証委によると、提供表示の誤りは、今年1月に行われたヒアリング調査で明らかになったという。
一方、北日本放送が同10月13日に放送した「人生100年時代を楽しもう! 自分に合った資産形成を考える」は、富山県内の金融商品取り扱い会社の1社提供番組にもかかわらず、広告主の表示もコマーシャルもなかった。
広告放送について放送法は、視聴者が明確に広告放送だと識別できる措置をとるよう放送局に義務づけている。民放連でも、番組の合間に挟むCMの形をとることで、広告放送を識別できるようにする必要があると定めている。