10月27日、米・トランプ大統領の6年ぶりとなる来日と、翌日に控えた高市早苗首相との初の日米首脳会談が日本中、そして世界から注目を集める中、同日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では、これらの主要ニュースに加えて、コメンテーター玉川徹氏の政治論評が大きな話題を呼びました。特に高市内閣の高い支持率分析、そして鈴木憲和農水相との米政策に関する議論での発言は、多くの波紋を呼び、視聴者からの賛否両論を巻き起こしています。
玉川徹氏、高市内閣支持率への見解と若者層への「警告」
ANNの調査で高市内閣の支持率が58.7%と高い数字になったことに触れ、コメンテーターの玉川徹氏は「自民党から離れていた人たちが、もう一度戻るときに内閣の支持もしているということでは」と独自の視点で解説しました。政治ジャーナリストは、玉川氏が若い層の支持が高いことについて「とにかく(日本を)変えてほしい」という願望だと分析したと指摘。しかし玉川氏は同時に、「変わるってことは良く変わる場合もあるけど、悪く変わる場合もあるのでね」「若いときは『とにかく壊せ』みたいな感じがあるのかもしれないけど、良く変わらなければ意味がないんだよってことも言っておきたいですね」と、高まる期待を牽制するような発言も行いました。この発言に対し、世間からは以下のような声が上がっています。
- 《せっかく若い層が政治に関心を持ってくれているのだから、台無しにするような発言はやめてほしい》
- 《それは誰が首相になっても同じだろ。若者の期待に水を差すな》
- 《そんなこと若者だって分かってる。でも、賭けにでたい気持ちになるくらい今の日本に希望が持てないんだよ》
若者の政治参加や変革への期待に対する、玉川氏の慎重な姿勢は、長年報道に携わってきた彼なりの政治に対する考えが表れたものと推測されますが、その表現方法には賛否が分かれました。
鈴木農水相との米政策議論:「専門家」対「米マニア」の応酬と「釈迦に説法」批判
また、番組には鈴木憲和新農水相も出演し、コメ価格の高騰や、コメの流通問題などについて活発な議論が交わされました。玉川徹氏は、鈴木農水相が提唱する「需要に応じた生産」を基本とする考え方に対し、鋭く切り込みました。政治ジャーナリストによると、玉川氏は「石破さんや小泉さんは危機感のもと、そこを転換するんだって言って増産って言葉を作ったんです」「石破総理、小泉大臣よりも前の、従来型の今までのコメっていう産業を強くできなかった農政に戻すんですか?」と質問。これに対し、鈴木農水相は単に旧体制に戻すという考えではないと反論し、「私がどう変えたいといったら先をちゃんと示していくということ」「先を見通せる農政、10年先も作っていくということをやりたい」と、来年再来年だけでなくその先を見据えて生産現場を安定させたいという長期的なビジョンを述べました。
テレビ朝日のモーニングショーに出演し、高市内閣の支持率や米政策について発言するコメンテーター玉川徹氏
玉川氏は、米どころである宮城県生まれで、京都大学農学部出身という経歴を持つだけに、コメ問題に対しては並々ならぬ思い入れがあるとされています。しかし、相手の鈴木農水相も、東京大学を卒業後、農林水産省に入省し7年間にわたって日本の農業政策に携わってきた「米マニア」を自称する、まさにその道のプロフェッショナルです。
農学部出身の玉川氏が農水省出身の大臣に政策のあり方を問う“噛みつく”姿勢に対し、視聴者からは以下のような批判的な意見が寄せられました。
- 《釈迦に説法すぎる》
- 《なんでこんなに上からなんだ。鈴木大臣の方がよっぽど米のこと分かってるだろ》
- 《米の専門家たる農水省官僚出身の新農水大臣に米のあり方を説く玉川氏、面白すぎる》
これは、専門家同士の意見交換というよりも、コメンテーターの「上から目線」と受け取られかねない態度として、世間の注目を集めました。
結論
ニュースや情報を深く掘り下げ、時には鋭い視点で問題提起を行うことはコメンテーターの重要な仕事です。しかし、番組のゲストである専門家や政治家に対して、一方的に「上から目線」と視聴者から見られてしまうような態度は、果たして建設的な議論に繋がるでしょうか。玉川徹氏の『羽鳥慎一モーニングショー』での政治論評は、高市内閣支持率や米政策に関心を集めつつも、その議論の進め方やゲストへの姿勢が常に課題として浮上しています。国民の知る権利に応え、多様な意見が尊重される建設的でバランスの取れた報道姿勢が、今後も期待されます。





