人生100年時代。キャリアも私生活も花を咲かせるのは1度だけではもったいない。四季咲きの花のように年齢と経験を重ねるごとに自分だけの花を何度でも咲かせている人々がいる。
“奇跡の68歳”としても各メディアでも注目を集めている美容ジャーナリストの天野佳代子さん。長らく出版界の第一線で活躍、今では美容業界をも牽引する存在です。68歳の今なお仕事も人生も美しさもアップデートし続ける、天野さんのキャリアストーリーに迫った前編に引き続き、ミドルエイジ以降の美容やメイクのコツから、マインドの保ち方まで天野メソッドを深掘りします。コラムニスト・芳麗さんによる新しい時代の人物伝です。
■「何歳になっても“声がかかる人”になるには?」
――後編では、人生の後半からもキャリアや人生の花を咲かせるコツについて伺わせてください。前編では天野さんのキャリアと人生について伺いましたが、何歳になっても新たなチャンスや波が訪れていますよね。
ありがたいことにキャリアの節目、節目で誰かが声をかけてくれて、そのたびに新しい扉が開いてきました。20代の頃、ずっとやりたかった雑誌の美容ページも友人の友人だった雑誌の編集者からお声がけいただいて始められたし。60代で独立してからYouTubeを始めたのも、小学館のコンテンツビジネスの部署と、サイバーエージェントからお声がけいただいたのがきっかけです。
――他者から求められるというのは、ミドルエイジ以降もキャリアを展開させたり、楽しく人生を過ごす上での鍵なのかなと。
そうですね。予想外のことや予想以上のことに出会えたりするのは、誰かとのご縁のおかげですし、声がかかるというのは、“この人と一緒に何かをしたい”と思われるかどうかなのかなと思います。
――それは、どうすれば可能なのでしょう?
私の場合、人との繋がりは大事にしてきたと思います。さまざまな現場で仕事をしてきましたが、ご一緒していて素晴らしかった方、楽しいなと思った方とは、現場を離れてもゆるく繋がってきました。たまにご飯にお誘いして、情報交換したりしてきました。でも、意図的に人脈を作ろうと思ったわけではなくて、あくまで、そうしたいからそうしていただけなんですけどね。