「抗がん剤後に16キロ減」ブラザー・コーンに聞いた“男性乳がん”の自覚症状と母からの“遺伝”


【写真】ブラザー・コーンさんの胸の手術痕

初マンモグラフィーは「挟めないし、痛かった」

 10日ほどたったある日、今度は左胸の乳首右にポコッとしたふくらみを見つけた。

「コリコリしてたからまた脂肪のかたまりかと思って、同じ先生のところに行ったら、胸は乳腺外科で調べたほうがいいと言われて総合病院への紹介状をもらったんです」

 乳腺外科では女性と同じく、マンモグラフィーや超音波(エコー)検査、血液検査、がんの遺伝子検査などを行い、すぐに結果が出て、男性の乳がんと診断される。

「マンモは挟むものがないから痛かった(笑)。先生から告知されたときは、『えっ! 男なのに乳がん? 本当に?』って、信じられなかったね」

 コーンさんは幸いにも早期でリンパの転移はなく、ステージ2の診断だった。

 男性の乳がんは、1000人に1人の割合といわれる希少がんのひとつ(※国立がん研究センターHP 希少がんセンター さまざまな希少がんの解説より)。乳がんになった近親者がいると、男性でも発症の確率は高くなる。

「実は、うちは母親が乳がんで片方の胸を取っていて、姉貴もリスクが高いと言われていて。遺伝子検査をしたら、はっきり『遺伝性』と言われたので、娘2人にも速攻連絡して。定期的に検査に行ってくれって、すぐに話したね」

 気がかりだったのは、抗がん剤の副作用。髪が抜けることを考え、病院を出たその足で美容院へ向かった。

「『坊主にして』とオーダーしたら美容師さんに『失恋でもしたんですか!? 出家ですか!?』なんて聞かれちゃって。乳がんになったとカミングアウトしたら、さすがに驚いてた。病院の乳腺外科の待合所に男がひとりでいると目立ってジロジロ見られるから、何回かはカミさんに頼んでついてきてもらって、カミさんの付き添いで来たふりをして診察室に入ったよ(笑)」



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