インド西部アーメダバードでのエア・インディア機墜落事故が報じられる中、約1年前に同型機に搭乗した交通系YouTuberの動画が注目されています。動画内で指摘された機体の不具合や整備への懸念が、現在の状況と重ね合わせられ、関心を集めています。
注目集める交通系YouTuber「マトリョーシカさん」
話題となっているのは、世界各国の航空機や鉄道の搭乗レビューで人気のYouTuber、マトリョーシカさんです。彼は2024年7月16日に投稿された動画「心配になるくらいボロボロ!? B787とは思えないほど古いエアインディア機でインドを目指すと…」で事故機と同型機(ボーイング787-8)に搭乗。搭乗機(VT-ANK)は事故機(VT-ANB)とは別です。シンガポールからニューデリーへのエコノミークラスのフライトでした。
エア・インディアのボーイング787-8型機に搭乗した交通系YouTuberマトリョーシカさん。動画で不具合を指摘した機体(事故機とは別)。
相次いだ機体の不具合「ほんと心配になる」
シンガポール発ニューデリー行きのフライト中、マトリョーシカさんは機体の古さや複数の不具合に言及。座席モニターは外れかかり、エコノミークラス全体で全てのモニターが故障。さらに、足元のコンセントや天井のライトも使用できない状況でした。こうした状態に彼は率直に「ほんと心配になるよね。こんなに壊れまくってて大丈夫なの?って感じです」と懸念を示しました。
荒い着陸とフライト後の厳しい評価
無事に離陸したものの、ニューデリーでの着陸時にはけたたましい音と共に機体が大きく揺れる荒い着陸を経験。フライトを終えた後、マトリョーシカさんは「今回の機材に関してはボロボロでしたね」「正直、あの飛行機を飛ばしていること自体、大丈夫なのかと」「早急に整備に持っていってほしいと思うところです」と厳しい評価を下しました。
事故発生後の動画への反響
エア・インディア機の墜落事故発生後、このマトリョーシカさんの過去動画には多くの反響が寄せられています。「事故後にこの動画見たら絶対乗らない航空会社になりました」「伏線回収みたいになってて怖い」「見える範囲がこんだけ手抜きだと、見えない範囲はもっと手抜きだと思うな」といった、機体状態への不安視や事故との関連を示唆するコメントが多数見られます。
今回のエア・インディア機墜落事故は多くの衝撃を与えています。その中で、約1年前に同型機で複数の不具合を指摘し「整備が必要」と訴えていたYouTuberの動画が再び注目されることは、航空機の安全な運行における日常的なチェックや整備の重要性を改めて浮き彫りにしています。事故原因の究明と共に、こうした過去の指摘も踏まえた議論が進む可能性があります。