れいわ山本太郎代表、参院選第一声 新宿で「生活苦」「消費税廃止」訴え

参院選が公示された3日、れいわ新選組の山本太郎代表(50)が東京・JR新宿駅前で第一声を上げ、生活の苦しさを訴え経済政策の転換を強く主張した。また、東京選挙区から立候補する元衆院議員、山本ジョージ氏(62)への支援を呼びかけた。

山本代表は集まった聴衆に「みなさん、生活苦しいですか」と問いかけ、「国民の6割が『生活苦しい』と言っている」現状を強調。物価高に加え、30年間続く不況下でのコロナ禍にも関わらず、政治の無策を指摘した。現行の物価高対策としての2万円給付などでは生活は立ち直らず、食料品への期間限定の消費税減税も不十分だとして、「国民の6割が溺れているのと同じ」と述べた。

れいわ新選組 山本太郎代表 参院選公示日の第一声演説 JR新宿駅前でれいわ新選組 山本太郎代表 参院選公示日の第一声演説 JR新宿駅前で

打開策として山本代表は「今すぐ消費税を廃止すれば、平均的な世帯で年間30万円、月々に換算して2万5000円、使えるお金が増え、生活を助けることになる」と提案した。消費税は中小・零細企業を最も苦しめているとし、過去最多の倒産件数に言及し、「こんな狂った政治は終わりにしましょう。消費税の廃止が日本をよみがえらせる第一歩だ」と強く訴えた。

また、山本代表は「生きているだけで価値のある社会を作りたい」と訴え、「お花畑」と否定されるのは、社会に毒されている証拠だとした。現在の社会が「生産性」で人の価値を測り、「役に立っていないと存在意義がないとされる」現状を批判。この「地獄」を広げたくないとし、「あなたこそがこの国のオーナーであり、総理大臣は雇われ店長に過ぎない」と述べ、国民の主体性を強調した。

演説後に行われた「公開マスコミ取材」では、聴衆にやりとりが可視化されるように配慮した。「新興政党の出現」に関する見解を問われると、山本代表は「私たちがどうにかできる話ではなく、私たちらしくやっていくだけ」と応じた。そして、選挙の「一番の争点」として、「失われた30年を40年にしないこと」を挙げ、経済停滞からの脱却を最大のテーマとした。

山本代表の参院選第一声は、国民の経済的苦境を正面から取り上げ、消費税廃止による生活支援と経済再生を主要な訴えとなった。既存政治批判と、生産性で人の価値を測らない社会への希求も示され、失われた30年からの脱却を選挙の最大の争点とする姿勢が明確となった。

出典:よろず〜ニュース