ヘンリー王子が6月28日、米ニューヨークで開催された「2025年ネクサス・グローバル・サミット」に単身でサプライズ登場しました。このサミットは、投資家や慈善家など約350人が集まり、「地球規模の課題に協力して取り組み、より良い未来を創る」という崇高な理想を追求する場です。王子はここで司会者のインタビューに応じましたが、そのスピーチ内容が主に妻であるメーガン妃に関するものだったと報じられています。
2025年のインビクタス・ゲームズに参加するヘンリー王子とメーガン妃。夫妻が公の場に揃って姿を見せる機会が減少している現状を示す写真
サミットでメーガン妃への「ネットいじめ」を強調
ヘンリー王子は、メーガン妃が2019年に世界で最も「ネットたたき」(オンラインハラスメント)に遭った人物であったことに言及し、それが夫妻で非営利団体「アーチウェル財団」を設立し、デジタルの世界での取り組みに関わるきっかけになったと強調しました。
特に印象的だったのは、メーガン妃が当時、心配するヘンリー王子に対し「真実を信条として生きていくのが、最も効率的な生き方よ」と落ち着いて答えたというエピソードです。王子はこの言葉に深く感心したと語り、「メーガンがこう言ってくれたので、私は自分たちの信じるもののために生きています」と続け、メーガン妃への強い信頼と擁護の姿勢を示しました。
会場の反応と冷ややかな視線
しかし、メーガン妃の言葉を信じ、それに従うという王子自身の宣言に対し、会場からの拍手はまばらだったといいます。サミットのテーマである「地球規模の課題」とはややかけ離れた、自身のパートナーへの称賛に終始したスピーチだったためか、「王子はメーガン妃を称賛するためだけにここに来たのか」といった揶揄(やゆ)の声も聞かれ、冷ややかな視線が向けられたという見方もあります。
ニューヨークでの「注目度低下」指摘
さらに、ヘンリー王子の今回のニューヨーク滞在は、以前と比べて注目度が低いと指摘されています。かつて王子がニューヨークに姿を現せば、その動向は大きく報じられ、笑顔で手を振る写真が新聞の一面を飾り、テレビニュースでは多くの人々が「ハリー!」と熱狂的に叫ぶ様子が映し出されたものです。
ニューヨークで熱狂的な歓迎を受ける過去のヘンリー王子。現在の静かな滞在と比較される、以前の高かった注目度を示す写真
しかし今回は、カリフォルニアの自宅からいつ来たのか、プライベートジェットを利用したのか、宿泊先はどこかといった具体的な情報はほとんど出てきていません。そのため、本当にニューヨークまで足を運んだのか、とサプライズ登場自体を疑うような声まで上がったほどです。全体として、ヘンリー王子の存在感が以前よりはるかに小さくなったニューヨーク滞在だったと言わざるを得ないでしょう。
ネクサス・グローバル・サミットという重要な舞台にもかかわらず、ヘンリー王子のスピーチがメーガン妃への言及に偏り、その結果として以前ほどの注目を集められなかった今回のニューヨーク訪問は、夫妻の現在の立ち位置と世間からの見られ方を改めて浮き彫りにしたと言えるかもしれません。