伝説的ロックバンド、BLANKEY JET CITYの元ボーカル・ギターとして知られるミュージシャン浅井健一(60)が、自身のインスタグラムを更新し、参議院選挙(20日投開票)で投票する政党を明かしたことへの一部批判に対し、自身の見解と思いを表明した。この発言は、公人による政治的表明の自由、そして国民主権のあり方について、改めて議論を巻き起こしている。
「参政党に投票」発言への賛否と浅井の反論
浅井は、自身が参政党に投票する旨の発言をしたことに対し、賛否両論が寄せられている状況に言及。「俺は参政党に入れる発言に対して色々心配してくれる方々は、ありがたいんだけど。攻撃してくる方々に一度だけ言っておくわ」と述べ、批判的な意見への反論の姿勢を明確にした。
国民主権と民主主義の根幹を訴える
浅井は、個人の自由な意思による投票こそが、国民主権、そして民主主義の根幹であると強調する。彼は「一人の人間が自分の心で感じて自由に決断してある政党に一票を入れる。これこそ国民主権、民主主義の根幹だよな」と説明。さらに、国民の意思によって選ばれた政党が国を運営し、たとえ自身の好まない政党が選ばれても、それを認め、従うべきであるとの考えを示した。また、その政策が問題であれば、次の選挙で落とされるという繰り返しこそが民主主義のサイクルだと述べた。
自身の投票先について批判する人々に対しては、「俺がどこに投票するかは、俺の自由。それに対して攻撃してくる人は間違いなく間違っている」と断言。思想が異なっても互いに尊重し合うことの重要性を訴え、今後は攻撃的な意見には対応しない姿勢を示した。加えて、「参政党以外にも、素晴らしい人や政党が沢山出てきていると思っています。全ての人が自分の心で決めてその政党に想いを託す。シンプルな話でしょ」と、多様な選択肢と個人の判断を尊重する見解を語った。
参院選での投票政党公表に対し、自身のインスタグラムで反論の意思を表明するミュージシャン浅井健一。
「表現の自由」と芸能人の政治的発言
浅井は、ミュージシャンやアーティスト、芸能人が政治的な発言をすることが少ない現状にも触れた。「と言うかゼロに近い」とし、その理由を「離れて行く人が少なからずいるからそれが怖いんだと思う」と推測。しかし、自身の本心を隠し続ける生き方を選ばないとし、「自分の本当の気持ちがわかっているのに、それを隠し続ける生き方は、俺は嫌なんです。いい社会になって欲しいと心から思ってます」と、正直な思いを語った。
浅井健一の一連の発言は、著名人が社会や政治に対して自身の意見を表明することの意義、そして個人の投票の自由と表現の権利、さらには多様な意見が尊重される社会のあり方について、改めて問いかけるものとなった。