「うるせー!」
7月12日の午前3時、JR『大宮』駅付近で怒号や車のクラクションが飛び交った。深夜にもかかわらず、ある鉄道車両を目当てに300人もの鉄道ファンが押し寄せたのだ。
【衝撃写真】警察官の注意にもお構いなし、大暴れする“鉄道ファン”たち
「大宮駅付近の車庫へ移送された『201系』です。15年前に引退したJR中央線の車両で、7月12日の深夜、移送のために久しぶりにその姿を見せました」(鉄道会社関係者)
クラクションにも“逆ギレ”
鉄道ファンにとっては一大イベントだったという今回の移送。深夜とあってもファンにとっては興奮せざるを得ない状態だったようで……。
「電車が通るたびに “ウオオオオー!”という大きな地響きのような歓声があがりました。走行する電車を追いかけるために車道に飛び出して横切ろうとする人もいて、そこを通りがかった車が危険を察知してクラクションを鳴らすと“うるせー!”と逆ギレ。あまりの騒ぎに警察が出動していました。警察が“危ないですよー”と拡声器で注意を促しても、興奮状態のファンたちは聞く耳を持たず、身体を押しあったり、大声を出したりと……。収拾のつかない事態になっていました」(近隣住民)
SNS上では《JRが事前に告知したからこんなに集まったのでは?》との声も上がっていたが……。
東日本旅客鉄道株式会社の大宮支社広報担当者によると、「201系が移送される日時や場所については公表していなかった」という。それにもかかわらず、なぜ、これほどまでの鉄道ファンたちが集まったのか。
「使用されなくなった201系は、東京都日野市の『豊田車両センター』に長く保管されていました。2010年に引退して以降、姿を見せていなかった201系ですが、今年6月に“大宮の車庫へ移送して、修繕してから東京都青梅市の『青梅鉄道公園』に展示する”という情報が漏洩。この情報がSNSで拡散され、移送当日の大宮駅には鉄道ファンが殺到する事態となったのです」(前出・鉄道会社関係者)
今回の騒動を受け、前出の大宮支社広報担当者は「今後は同様のことがないよう、警備を徹底していく」所存だという。
鉄道ファンのトラブルは、たびたび話題となる。今回集まった300人の鉄道ファン全員がマナーを逸脱しているわけではないだろう。しかし、一部のファンによる常識外れの行動が、鉄道ファン全体の品位を下げていることは間違いない。いくら楽しくても、節度を守った行動を――。