中国が軍事的な圧力を強めるなか、7月17日、台湾で一般人を巻き込んだ大規模訓練がおこなわれたと、英「ガーディアン」紙が報じている。
午後1時30分ちょうど、台北市内にけたたましいサイレンが鳴り響いた。そして、携帯電話に「敵が台湾北部に向けてミサイル攻撃を開始した」との警告メッセージが送られた。西門では車やバスが停車し、人々は近くの地下鉄駅に誘導される。
70歳のリウは会議に間に合わず、駅の入り口で時計を見ながらうろうろしていた。それでも彼は、この訓練によって人々が「安心できる」ようになり、いざというときに何をすべきか学べるので、「訓練を支持する」とガーディアンに語った。
この年次訓練は、近年ますます重要性を増している。中国の習近平国家主席が、台湾を自国領として武力併合する計画を進めており、現在の圧力戦略が失敗すればそれが実行される可能性もあるからだ。
同紙によれば、今年の訓練は、地方自治体やスーパーマーケットチェーンなど民間企業と連携して実施された。また、台湾の年次軍事演習と同時におこなわれており、その内容も規模も倍増しているという。
COURRiER Japon