【ワシントン=池田慶太】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は23日、少女の人身売買取引などで起訴された米実業家ジェフリー・エプスタイン氏(勾留中の2019年に死亡)を巡る捜査の関連資料に、トランプ大統領の名前が含まれていたと報じた。パム・ボンディ司法長官が今年5月、トランプ氏にも報告していたと伝えている。
同紙によると、関連資料の複数箇所にトランプ氏の名前があり、5月にホワイトハウスで開かれた会議でボンディ氏がトランプ氏に報告した。その際、ボンディ氏は資料について「人身売買の被害者の個人情報が含まれる」などの理由から公表しない方針を伝え、トランプ氏も了承したという。
同紙は、名前の記載が不正行為への関与を示すものではないとも指摘しているが、トランプ氏が関連資料の公開を渋る一因になっているとの臆測を呼びそうだ。関税交渉の合意やオバマ元大統領への捜査要求など、トランプ氏が次々と注目の話題を打ち出すのは、醜聞から目を背けさせるためだとの見方も出ている。