タレントのフィフィ氏(49)が自身のX(旧ツイッター)を更新し、一部メディアによる参政党に関する報道姿勢に疑問を呈しました。彼女は以前から特定の政党を支持するわけではないと前置きしつつも、メディアの偏向報道に対する懸念を繰り返し表明しています。
フィフィ氏の主張と「報道特集」への言及
フィフィ氏は、自身のYouTubeチャンネルでも繰り返し強調してきた通り、自身が参政党の支持者ではないことを明確にした上で、「メディアによる参政党叩き」に声を上げてきたと述べています。彼女は、参政党が実際に支持を伸ばしているという事実があるにもかかわらず、メディアの報道姿勢が「おかしい」と指摘。さらに、「それを指摘しただけで、参政党支持者だ!と批判する方々がいますが、メディアのあり方に声をあげて何が悪いのか?」と反論しました。
特に、TBS系報道番組「報道特集」(土曜午後5時半)が、26日の放送で「参政党の”メディア排除”を問う」と告知した件を伝える記事を添付し、「普通におかしい」と一言でその違和感を表明しました。この発言は、報道機関の公平性や中立性に対する強い問いかけとして注目を集めています。
タレントのフィフィ氏が自身のXアカウントでメディアの参政党関連報道に疑問を呈する投稿のスクリーンショット
参政党と「報道特集」間の対立の経緯
フィフィ氏が言及した「報道特集」を巡っては、すでに参政党との間で深刻な対立が生じています。今月12日に放送された特集「争点に急浮上~外国人政策に高まる不安の声」に対し、参政党は「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容が放送された」として、TBSに厳重な抗議と訂正を求める申入書を提出しました。
これに対し「報道特集」側も公式サイトで番組名義の見解を公表。「今回の特集は、参政党が支持を伸ばす中、各党も次々と外国人を対象とした政策や公約を打ち出し、参院選の争点に急浮上していることを踏まえ、排外主義の高まりへの懸念が強まっていることを、客観的な統計も示しながら、様々な当事者や人権問題に取り組む団体や専門家などの声を中心に問題提起したものです」と説明し、報道の公共性と公益性を強調しました。
しかし、参政党はこの見解を不服とし、「当党と放送事業者との間で、BPO放送人権委員会の申立要件にあたる『相容れない状況』が生じたと判断し、正式に同委員会への申立てを行うことといたしました」と表明しており、問題はBPO(放送倫理・番組向上機構)へと持ち込まれることになりました。
メディア報道が参政党に与える影響
フィフィ氏は、今回の件に限らず、メディアの参政党に対する報道が逆に世論に与える影響についても独自の視点を示しています。彼女は21日のXで、参政党の躍進について「参政党への”良し悪し”は置いといて…圧倒的に信頼のないマスメディアに叩かれる事で、逆に良い意味で宣伝になったのは間違いない、マスメディアが叩けば叩くほど参政党の支持が増えたのではないでしょうか」との見解を述べています。
この指摘は、現代社会におけるマスメディアの信頼性低下と、それによって生じる情報伝達の複雑な力学を示唆しています。批判的な報道が必ずしも対象のイメージダウンに繋がるわけではなく、むしろ特定の層の共感を呼び、支持を拡大する可能性もあるという、世論形成における逆説的な現象を浮き彫りにしています。
まとめ
フィフィ氏によるメディアの参政党報道への疑問提起は、単なる一タレントの意見に留まらず、今日の日本におけるメディアのあり方、政治報道の公正性・中立性、そして一般大衆のメディアに対する信頼といった多岐にわたる課題を浮き彫りにしています。参政党と「報道特集」間のBPOへの申立てという事態は、これらの問題がより公的な場で議論されるきっかけとなるでしょう。メディアと政党、そして世論形成の複雑な関係性は、今後も注視されるべき重要なテーマです。
参考文献
- フィフィ氏のX(旧ツイッター)投稿
- TBS「報道特集」公式サイト
- 参政党公式サイトの発表
- Yahoo!ニュース (記事掲載元)