米中両政府はスウェーデンのストックホルムでの閣僚級貿易協議を終え、追加関税の一時停止期間を延長することで一致。これにより、両国間の緊張緩和へ向けた環境整備が図られた。
協議の概要と主要議題
イエレン米財務長官は協議が「非常に建設的だった」と評価し、8月12日を期限とする24%分の関税停止期間を90日間延長することで議論したと述べた。最終決定はトランプ大統領が行うとした。
中国商務省の李成鋼国際貿易交渉代表は「双方が関心を持つテーマを協議した」と説明。代表団を率いる何立峰副首相は、相互信頼を深め対話継続の必要性を強調した。
今回の閣僚級貿易協議は、スイス・ジュネーブ、ロンドンに続く3回目となった。米国側は、中国によるイラン産原油の購入やロシアへの軍事転用可能な製品輸出、対立の火種となっていたレアアース(希土類)の輸出規制に懸念を表明。一方、中国側は、合成麻薬「フェンタニル」の米国流入を理由とする20%関税に強く反発し、突っ込んだ議論が交わされた模様だ。
緊張緩和への展望
今回の追加関税停止期間延長の一致は、米中間の貿易緊張緩和に向けた重要な一歩となる。しかし、根深い対立点も残されており、引き続き具体的な問題解決と信頼構築に向けた継続的な対話が今後の焦点となるだろう。
参考文献
- 時事通信社: 米中、追加関税停止を延長へ 緊張緩和へ環境整備―貿易協議 (Yahoo!ニュース 経由) – https://news.yahoo.co.jp/articles/ddee00a516f1d7144a82ecf1788d51963c565cec
- 時事通信社: 【ひと目でわかる】米中の関税合戦 – https://www.jiji.com/jc/article?k=2025072100367&g=int&p=20250721ax24S&rel=pv