「市民のための政治、市民ファーストを実現する」。今年5月の伊東市長選挙で、”伊東のジャンヌ・ダルク”と称された田久保眞紀氏(55)は、自信に満ちた演説で有権者の支持を集め、見事初当選を果たした。しかし、その喜びも束の間、彼女の経歴、特に最終学歴に関する重大な疑惑が浮上している。公職選挙法違反の可能性も指摘されるこの問題は、伊東市政に暗い影を落とし始めている。本記事では、田久保市長の学歴詐称疑惑の核心に迫るとともに、その「10年恋人」とされる男性、そして「番犬弁護士」と称される代理人の関係者にも直撃取材を行った。
伊東市長・田久保眞紀氏の肖像:学歴詐称疑惑の中心人物
疑惑の核心:伊東市長・田久保眞紀氏の学歴詐称問題
田久保眞紀伊東市長の公表されている経歴には、長年にわたり「早稲田大学第一文学部卒業」と記載されてきた。しかし、複数の関係者や情報筋からの指摘により、この最終学歴が虚偽である可能性が浮上した。選挙公報や伊東市の公式サイト、さらには市長のSNSプロフィールに至るまで、一貫して「早稲田大学卒業」の記述が見られるが、大学側の記録では卒業の事実が確認できないという。
早稲田大学に確認したところ、「田久保眞紀氏の卒業は確認できない」との回答があった。さらに、大学関係者からは「在籍していたことは確認できるものの、卒業ではなく『除籍』となっている」との情報が寄せられた。「除籍」とは、学費の未納や在籍期間の超過などにより、学籍を失うことを意味する。これは「卒業」とは明確に異なる扱いであり、経歴詐称に該当する可能性が高い。
この学歴詐称疑惑は、単なる誤記では済まされない重大な問題である。公職選挙法第235条では、当選を得る目的で虚偽の事項を公表した場合、当選が無効となる可能性があると定めている。市民の信頼を得て市政を担う市長の経歴に虚偽があったとすれば、その責任は極めて重い。
「10年恋人」とされる男性A氏への直撃
田久保市長の身近な存在として、公私にわたり深く関わってきたと噂される男性A氏が存在する。一部報道では、彼が田久保氏の選挙活動においても重要な役割を担っていたと指摘されている。文春オンラインの取材班は、このA氏を直接訪ね、学歴詐称疑惑について彼の見解を求めた。
A氏は田久保市長との関係を否定せず、彼女の学歴についても「早稲田大学卒業と聞いている」と述べた。しかし、大学側からの「除籍」という事実を突きつけられると、明らかな動揺を見せた。「まさか除籍されていたとは知らなかった」と語るA氏の言葉からは、彼自身もこの事実を知らされていなかった可能性が伺える。一方で、A氏が田久保氏の過去の経歴作成に携わっていたとされる情報もあり、彼の関与の度合いが今後の焦点となる。この疑惑が表面化したことで、A氏と田久保市長の関係にも亀裂が生じる可能性が指摘されている。
「番犬弁護士」福島氏の動向と主張
今回の学歴詐称疑惑が浮上して以来、田久保市長の強力な擁護者として注目されているのが、弁護士の福島氏である。福島氏は自身のSNS上で「番犬」と自称し、田久保市長を守る姿勢を明確にしている。彼はメディアの取材に対しても積極的で、市長の潔白を主張し続けている。
伊東市長・田久保眞紀氏と福島弁護士が学歴詐称疑惑について記者会見を行う様子
学歴詐称疑惑渦中の伊東市長・田久保眞紀氏、動揺を見せる表情
福島弁護士は、田久保氏が早稲田大学に在籍していたことは事実であり、卒業と除籍の違いは「認識の差」に過ぎないという主張を展開している。しかし、法的な観点から見れば、「卒業」と「除籍」には明確な区別があり、これを混同することは許されない。彼はまた、今回の疑惑が市長に対する「誹謗中傷」であると強く反論し、法的措置も辞さない構えを見せている。
福島弁護士が自身のFacebookで「番犬」と自称した投稿のスクリーンショット
市民と有権者の反応、そして今後の展開
今回の学歴詐称疑惑に対し、伊東市民からは困惑や怒りの声が上がっている。「まさか市長の経歴に偽りがあるとは」「市民ファーストと言いながら、自分自身の情報すら正しくないのか」といった批判が相次ぎ、当選直後の期待感は急速に失われつつある。伊東市議会でもこの問題は取り上げられ、市長への説明責任を求める声が高まっている。
早稲田大学からの除籍に関する文書の一部:田久保眞紀氏の学歴疑惑を裏付ける可能性のある資料
今後、この学歴詐称疑惑は市長の政治生命に大きな影響を与える可能性を秘めている。公職選挙法違反が認定されれば、当選無効となるだけでなく、公民権停止などの重い処分が科せられることも考えられる。市長側は会見を開き、自らの立場を説明する必要に迫られるだろう。この問題が伊東市政に与える影響は計り知れず、今後の動向が注視される。市民の信頼を取り戻すためには、疑惑に対する真摯な説明と、透明性のある対応が不可欠となる。
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