日本列島、大雨・猛暑・台風11号に厳重警戒:最新気象情報と安全対策

12日(火)にかけて、日本列島は九州から北陸を中心に警報級の大雨となる恐れがあり、その後は次第に天候が回復し、13日(水)頃からは猛烈な暑さが復活する見込みです。さらに、台風11号が12日(火)頃から沖縄に接近する可能性があり、複数の気象災害への厳重な警戒が求められます。今後の天気予報と対策について、最新の情報をお伝えします。
日本の天気予報図。広範囲での大雨、その後の猛暑、沖縄への台風接近を示す気象庁提供の最新データ。日本の天気予報図。広範囲での大雨、その後の猛暑、沖縄への台風接近を示す気象庁提供の最新データ。

12日にかけて広範囲で警報級の大雨:前線の停滞と河川氾濫・土砂災害への警戒

九州から本州南岸に伸びる前線は、今日9日(金)にかけ次第に北上します。今日9日は、九州から近畿地方にかけて曇りや雨となり、特に九州では局地的に雷を伴い滝のような激しい雨が降る恐れがあります。東海から北海道では、時々晴れ間が出るものの、天気の急変による局地的な雷雨や激しい雨に注意が必要です。沖縄は概ね晴れるものの、にわか雨や雷雨となる所があるでしょう。

明日10日(土)から12日(火)にかけては、本州付近に前線が停滞するため、雨の範囲が西日本から東日本、北日本にも広がる見込みです。特に10日(土)は九州北部で雨雲が発達しやすく、非常に激しい雨が降る恐れがあるため、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫には厳重な警戒が必要です。
日本列島に停滞する前線の予想図。西日本から東日本にかけて広がる雨雲の動きと、土砂災害や河川氾濫の危険性を示唆。日本列島に停滞する前線の予想図。西日本から東日本にかけて広がる雨雲の動きと、土砂災害や河川氾濫の危険性を示唆。13日(水)以降は前線の活動が弱まり、次第に太平洋高気圧が勢力を強めます。13日(水)は雲が広がりやすく、北日本や東日本を中心に雨の降る所もありますが、14日(木)以降は晴れる所が多くなり、強い日差しが照りつけるでしょう。なお、気温の上がる午後を中心に、所々で雨雲や雷雲が発達するおそれがあるため、山や川のレジャーを予定している方は、気象情報をこまめに確認し、早めの行動を心がけてください。

13日頃から猛暑が再来:熱中症への徹底した対策を

12日(火)にかけては広範囲で雨が降るため気温の上昇が抑えられ、猛暑は一旦収まるでしょう。しかし、13日(水)以降は、太平洋高気圧の勢力拡大に伴い、日に日に気温が高くなり、東日本や西日本では、再び猛烈な暑さが復活する見込みです。

熱中症のリスクが再び高まるため、こまめな水分・塩分補給を心がけるなど、徹底した熱中症対策が必要です。遠方へ移動する方も多い時期ですが、めまい、吐き気、手足のしびれなど、体調の異変を感じたら無理をせず、すぐに涼しい環境で体を冷やすようにしてください。
太平洋高気圧の勢力拡大による日本の気温分布図。13日以降の猛烈な暑さと熱中症警戒を促す気象予測データ。太平洋高気圧の勢力拡大による日本の気温分布図。13日以降の猛烈な暑さと熱中症警戒を促す気象予測データ。

台風11号、12日頃沖縄へ接近の恐れ:暴風・高波に警戒

現在小笠原近海に位置する台風11号は、今後発達しながら西寄りに進むと予測されています。12日(火)頃からは沖縄に接近する可能性が高く、その進路によっては、12日(火)から13日(水)頃にかけて、沖縄では雨や風が急激に強まり、海上では大しけとなる恐れがあります。

沖縄県にお住まいの方や、沖縄への旅行を計画されている方は、今後の台風の最新情報に厳重な注意を払い、早めの対策を検討してください。
台風11号の予報進路図。小笠原近海から沖縄方面へ向かう台風の動きと、暴風・高波への厳重な警戒を呼びかける。台風11号の予報進路図。小笠原近海から沖縄方面へ向かう台風の動きと、暴風・高波への厳重な警戒を呼びかける。

これらの気象変動は広範囲に影響を及ぼすため、引き続き最新の気象情報を確認し、土砂災害、浸水、熱中症、台風の脅威に対し、十分な備えと早めの行動を心がけることが極めて重要です。安全を最優先に行動してください。

日本気象協会 関西支社 堂本 幸代

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