時事通信が8月8日から11日にかけて実施した最新の世論調査によると、石破内閣の支持率は27.3%となり、前月から6.5ポイント上昇しました。一方、不支持率は5.4ポイント減の49.6%でした。この結果は、内閣支持率の回復と政党支持率における新たな動きを示しています。
石破内閣支持率、上昇傾向に
内閣を支持する理由(複数回答)としては、「他に適当な人がいない」が13.6%で最も多く、「首相を信頼する」が8.3%、「誰でも同じ」が4.3%と続きました。反対に、支持しない理由では、「期待が持てない」が26.9%、「首相を信頼できない」が18.9%、「印象が悪い」が18.1%と回答されました。内閣支持率のわずかな回復は、今後の政治情勢に影響を与える可能性があります。
首相辞任論の行方
参院選での敗北を受け、自民党内からは石破茂首相の退陣を求める声も上がっています。しかし、今回の世論調査では、首相が参院選の結果を受けて辞任すべきかとの問いに対し、「思わない」と答えた人が39.9%で、「思う」の36.9%をやや上回る結果となりました。特に自民党支持層に限ると、「思わない」が65.9%に上り、「思う」は24.6%にとどまり、党内基盤の一定の安定性を示唆しています。
長崎の平和公園で演説する石破茂首相。2025年8月の世論調査で内閣支持率が上昇した
政党支持率に変動:参政党が躍進
政党支持率を見ると、自民党は前月比0.7ポイント減の15.7%となりました。特筆すべきは、参院選で躍進した参政党が7.6%の支持を獲得し、初めて野党の中でトップに立った点です。これに国民民主党が6.8%、立憲民主党が5.5%で続き、公明党3.7%、日本維新の会2.4%、共産党1.8%、日本保守党1.6%、れいわ新選組1.5%、チームみらい0.6%、社民党0.5%という結果でした。また、支持政党なしと回答した人は50.0%に上り、無党派層の多さが改めて浮き彫りになりました。
まとめ
今回の時事通信の世論調査は、石破内閣の支持率がわずかに上昇したこと、そして参政党が野党支持率で初めて首位に躍り出たことを示しました。これは、日本の政治情勢が変化しつつあることを示唆しており、今後の政局の行方に注目が集まります。