猛暑は終わらない?9月以降も続く記録的残暑と最新気象予報

この夏、日本列島は記録的な猛暑に見舞われました。7月下旬から8月上旬にかけて、最高気温40℃以上を4日連続で観測する地点が相次ぎ、8月5日には群馬県伊勢崎市で国内観測史上最高となる41.8℃を記録。この未曽有の暑さは、私たちの記憶に強く刻まれました。そして今、多くの人が「この暑さはいつまで続くのか」と問いかけています。気象キャスターが解説する最新の気象予報に基づき、9月以降も予想される厳しい残暑の現状と背景に迫ります。

観測史上を塗り替えた記録的猛暑

今年の夏の最高気温の記録は、これまでの日本の観測史を大きく塗り替えています。歴代全国ランキングでは、伊勢崎の41.8℃が1位となっただけでなく、8月6日に静岡県で41.4℃、5日に埼玉県鳩山町で41.4℃、群馬県桐生市で41.2℃、兵庫県柏原市で41.2℃が観測され、上位4位が今年観測された気温で占められるという異例の事態となりました。

東京都心においても、8月28日時点で猛暑日(最高気温35℃以上)が23日間と過去最多を更新。さらに8月27日までの10日間連続猛暑日は、最長連続記録となりました。この尋常ではない暑さは、日々の生活に大きな影響を及ぼしています。

日本の記録的猛暑と9月以降の残暑を解説する気象キャスター日本の記録的猛暑と9月以降の残暑を解説する気象キャスター

昨年9月も異例の暑さ:過去との比較

今年の異常な暑さを理解するためには、過去の傾向と比較することも重要です。昨年2022年の9月も、高気圧に覆われる日が多かったため、全国的に気温が高く、猛暑日が頻発しました。特に福岡県太宰府市では16日間連続で猛暑日を観測。また、昨年9月20日には静岡県で39.2℃を記録するなど、残暑が厳しかったことを覚えている方も多いでしょう。

昨年の9月の平均気温は、平年と比べて東日本で3.2℃、西日本で3.4℃も高く、これらは1946年に統計を開始して以来、最も暑い9月となりました。沖縄・奄美地方でも平年より1.1℃高く、2017年9月と並び1位タイの高温を記録。全国153の気象観測地点のうち、91地点で9月として統計史上1位の平均気温を観測しました。

9月も猛暑日続出か?最新の1か月予報

では、今年2023年の9月はどのような見通しなのでしょうか。気象庁が発表した1か月予報によると、9月29日にかけて、北日本、東日本、西日本、そして沖縄・九州地方の全てで、平年よりも平均気温が高い見込みです。週別に見ても、全国的に平年より平均気温が高くなることが予想されており、今年も厳しい残暑が続く可能性が高いとされています。

特に9月12日にかけては、引き続き気温が「かなり高い」状況が続く見通しです。日中の最高気温だけでなく、夜間の最低気温も高く、寝苦しい夜が続くことが予想されるため、引き続き熱中症への厳重な警戒が必要です。

厳しい残暑の背景にある気候変動と気圧配置

秋になっても気温が高い状況が続く背景には、地球規模の気候変動による気温の上昇傾向に加え、偏西風と高気圧の影響が複合的に絡み合っています。

通常、日本の気象に大きな影響を与える偏西風は、平年よりも北側を流れる傾向にあります。これにより、暑い空気をたっぷり含んだ上空の高気圧、特に「チベット高気圧」が平年より北側で勢力を強め、日本付近が持続的に暑い空気に覆われやすくなるのです。気候変動による平均気温の上昇が基盤となり、このような特定の気圧配置が続くことで、記録的な猛暑と厳しい残暑が長期化していると考えられます。

結論

今年の夏は、観測史上類を見ない記録的な猛暑となりました。そして、最新の気象予報が示すように、9月以降もこの厳しい残暑が続く可能性が高まっています。気候変動と特定の気圧配置が複合的に作用し、日本の「秋」の訪れが遅れ、異例の暑さが常態化しつつある現状を私たちは認識する必要があります。引き続き、最新の気象情報に注意を払い、熱中症対策を怠らないよう、個人や地域での備えを継続することが重要です。

参考資料