トランプ前大統領、6年ぶり来日で天皇陛下と再会 「偉大な方だ」と称賛、注目集めた”ボタンマナー”

2024年10月27日、アメリカのドナルド・トランプ前大統領が6年ぶりに日本を訪問しました。2019年に大阪で開催されたG20サミット以来の来日となり、特に天皇陛下との再会は大きな注目を集めました。前大統領は羽田空港に到着するやいなや、自身のSNSで「いま日本に到着した。天皇陛下にお会いできるのを楽しみにしている」と投稿し、この重要な会見への期待を表明しました。

6年ぶりの来日、異例の東京遊覧ルート

トランプ前大統領を乗せた専用機「エアフォース・ワン」は午後5時頃に羽田空港へ着陸。その後、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」に乗り換え、渋谷や新宿といった都心上空を遊覧するような異例のルートで六本木の米軍ヘリポートへ向かいました。この間、東京の空を見上げる多くの人々が「マリーンワン」の姿を目撃し、その来日への関心の高さを示しました。米軍ヘリポートからは専用車両「ビースト」に乗り換え、最初の訪問先として皇居の御所へ向かいました。

皇居での天皇陛下との再会、和やかな会見

午後6時半すぎ、トランプ前大統領は御所に到着し、天皇陛下は玄関で出迎えられました。陛下は英語で「またお会いできてうれしい」と6年ぶりの再会を喜ばれました。約30分間の会見では、野球や世界情勢など幅広いテーマについて和やかな雰囲気で会話が交わされたと報じられています。日米間の国際親善を深める貴重な機会となりました。

注目集まる“ドレスコード”と「陛下への敬意」

この会見で特に注目されたのが、トランプ前大統領の「ドレスコード」に関する振る舞いです。御所に到着し、「ビースト」を降りた際、前大統領はスーツのジャケットの前ボタンをきちんと閉めました。スーツ着用時のマナーとして、着席時はボタンを開け、立ち上がる際は閉めるのが一般的です。トランプ前大統領は、これまで公の場で「場にそぐわない身だしなみ」を指摘されることが度々ありました。例えば、2024年4月にローマ教皇の葬儀に参列した際には、周囲がブラックスーツを着用する中、青いスーツ姿で「ドレスコード違反」と批判された経緯があります。しかし、天皇陛下の前では、前ボタンを閉めるだけでなく、時折ボタンが閉まっているかを確認するような所作も見せ、その礼節ある行動が際立ちました。

天皇陛下とトランプ前大統領、皇居での和やかな対話天皇陛下とトランプ前大統領、皇居での和やかな対話

このトランプ前大統領の行動に対し、日本のインターネット上では「TPOなんて関係ないっていうタイプの人かと思っていたけど、陛下に礼を尽くしてくれてうれしい」「車から降りた途端、慌ててボタンを閉めている所作がかわいい」「陛下への敬意が感じられる」「よき日米関係を築いていこうという誠意が見える」といった称賛の声が多数上がりました。

「He is a great man」――国際親善の象徴

会見後、トランプ前大統領は報道陣の前に立ち、天皇陛下について「He is a great man」(彼は偉大な方だ)と述べ、にこやかに御所を後にしました。強気な発言や奔放な振る舞いで知られるトランプ前大統領ですが、スーツの「ボタンをとめる」というさりげない仕草には、天皇陛下への深い敬愛が滲み出ていました。これは、天皇陛下だからこそ築ける国際親善の力を改めて印象づける象徴的なひとときとなりました。

日米関係のさらなる発展と、国際社会における皇室の役割の重要性を再認識させる、意義深い来日となりました。


参考文献:

  • Yahoo!ニュース (記事元)