現役ウーバー配達員で“肉体派ライター”の佐藤大輝氏があらゆるモノやサービスを検証。机上ではわからない「本気の現場レビュー」を届けます。第15回前編は“改悪”が噂される楽天プレミアムカード「プライオリティ・パス」について。
【写真を見る】プライオリティ・パスで利用したカプセルホテルにラウンジはこんな感じ
■楽天カードは大幅に改悪? 現場からは怒りの声も…
今年に入ってから、楽天プレミアムカード(年会費税込み1万1000円)が“改悪”されたとネットで騒がれている。具体的な改悪内容としては、カード会員なら無料で入手→無制限に利用することができた「プライオリティ・パス」に、年間5回までの利用回数制限が設けられたというものだ(6回目以降は利用毎に35ドル=約5000円を請求)。
プライオリティ・パスは、世界1800カ所以上の空港ラウンジやサービスを利用できる、海外出張者や旅行者向けの万国共通カードだ。例えば関西国際空港では2025年5月末頃まで、ANAラウンジにプライオリティ・パスを使って入場できた。ラウンジ内ではビュッフェ形式の食事に加え、アルコール類も飲み放題(ビールはもちろん、ウイスキーの知多やAoも飲めた)。ラウンジ内には外国人の姿も散見されたが、その中にはプライオリティ・パスを使って入場した人もいただろう。
34歳の筆者はこれまでに44カ国を訪れたが、そのほとんどの国の空港でプライオリティ・パスで入場できるラウンジがあった。楽天カードの恩恵を受け、私は世界20カ国以上、計40回以上ラウンジを利用させてもらったが……。
2025年1月1日より、年5回までの使用制限が設けられると聞いたときは、「ここぞという時にしかラウンジの利用はできないな」「もう二度とラウンジのハシゴはできないのか」とガックリした。私と同じような気持ちになった人は少なくないと思う。私の友人の中には「楽天カードを解約した」と怒り狂っている人もいた。
またこのルール変更によって使用回数だけでなく、利用可能店舗についても新たな制限が設けられた。現在利用できるのは国内・国外の「ラウンジ」のみで、「お食事」「リフレッシュ」「ご休憩」のカテゴリーに分類される施設は利用できない。それまでは空港内の一部飲食店で、「プライオリティ・パスを使えば飲食代4000円分まで無料」といった使い方ができたのだが、これができなくなった。
ご覧の通り、明らかにグレードダウンした楽天のプライオリティ・パス。だがしかし、それでも私は「楽天プレミアムカードはお得」「旅人ならば元を取ることは簡単」だと考えている。それはなぜか。






