「どこに行っても、うんこだらけ」「畳の上にバアーッと」…朝鮮からの引揚経験者たちが目にした「地獄の光景」 #戦争の記憶


【写真を見る】地獄のような朝鮮半島で「日本人6万人」もの命を救った「松村義士男(ぎしお)」 〈実際の写真〉

「ソ連軍が攻めてくる!」。1945年8月上旬、敗戦に先んじて、朝鮮の北部に住む日本人はパニック状態に陥っていた。住み慣れた土地や家財を捨てて避難を始めたものの、その逃避行は過酷を極め、「異様な光景」があちこちで目撃されたという――。

 そんな惨状を見過ごせず、6万人を救い出す大胆な計画を立てた「一人の男」――松村義士男(ぎしお)に光を当てた歴史ノンフィクション『奪還 日本人難民6万人を救った男』(城内康伸著)より、一部抜粋・再編集して紹介する。(全5回の3回目/最初から読む)

25万人を襲った苦難の序章

「万単位の人間が、狭い道をウッサ、ウッサと」



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