「心の健康」は“調子が良い時”に育む!精神科医が教える回復力向上の秘訣

誰しも心に悩みや不安を抱え、時には眠れない夜を過ごすこともあるでしょう。そんな時、多くの人が対処法を探しますが、ベストセラー『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』の著者である精神科医Tomyは、逆説的なメンタルケアの秘訣を説きます。それは、「調子が良い時」にこそ未来の自分を助ける準備を始めるというもの。本記事では、この画期的なアプローチを通じて、あなたの心の回復力を高める具体的な方法を詳しくご紹介します。

精神科医Tomyの著書『1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』の表紙。メンタルケアと不安解消に役立つ内容を暗示するデザイン。精神科医Tomyの著書『1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』の表紙。メンタルケアと不安解消に役立つ内容を暗示するデザイン。

精神科医Tomyが提唱する「メンタルケアは“調子の良い時”にあり」

多くの人が、心が落ち込んだり、不安に襲われたりした際に、慌てて対処法を模索しがちです。しかし、精神科医Tomy氏は、真のメンタルケアの秘訣は、まさに調子が良い時にあると強調します。気分が安定し、精神的に充実している時にこそ、将来訪れるかもしれない心の不調に備え、「心の準備」をしておくことが極めて重要だと彼は説きます。これは従来の対処療法とは一線を画す、予防的かつ能動的なアプローチです。元気な時に心の基盤を強化することで、持続的な心の健康を築き、いざという時の回復力を飛躍的に高めることができます。

良好な「心の状態」を詳細に“記憶”する習慣

心が安定していると感じる時、あなたがどのような物の感じ方をしていますか?どのような考え方で問題に直面し、どのような意欲を持って行動しようとしているでしょうか?精神科医Tomy氏が推奨するのは、これらのポジティブな心の感覚を、できるだけ詳細に記憶しておくことです。「今は何があっても前向きに捉えられているな」「この捉え方だと心が楽だ」といった具体的な感覚を意識的に捉え、ノートやスマートフォンのメモ機能などに「良い時の心の状態」として書き留めるのも非常に効果的です。これが自分自身の“心のコンパス”となる具体的な指針となり、自己肯定感の向上にも繋がります。

不調時を乗り越える“心の道しるべ”と未来への「心のサプリ」

もし、残念ながら心の調子が崩れてしまった時、先に記憶しておいた「良好な時の感覚」は、まさに道しるべのように機能します。「そういえば、元気な時はこんな考え方ができていた」「あの時の私はもっと回復力があって、些細なことに動じなかった」と思い出すだけで、苦しい状況でも気持ちが少し楽になり、冷静さを取り戻すきっかけとなることがあります。メンタルケアは、一度落ち込んでから慌てて治療や対処を始めるものではありません。精神的に安定している時にこそ、未来の自分にエールを送るように、良好な時の自分の感覚を大切に記録しておくことが、不安解消に向けた最大のコツです。そうすることで、それはいつか自分を助ける強力な“心のサプリ”となるでしょう。この習慣を身につけることは、日々のストレス解消にも繋がり、持続的な心の安定へと導きます。

精神科医Tomy氏が説くように、メンタルケアの鍵は、調子が良い時の自分の心の状態を意識的に記憶し、未来の困難に備える予防的なアプローチにあります。日頃から心の状態を記録し、自分だけの「心のサプリ」を育むこと。これが、どんな時も回復力を保ち、健やかな心の健康を維持し、日々をより豊かに生きるための最も効果的な方法となるでしょう。今日から、あなたの「良い時の自分」を大切に記録する習慣を始めてみませんか。


出典: 『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)