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いま、日本の「コシヒカリ」や「あきたこまち」といったブランド米が、東南アジアのタイで作られています。日本でコメ高騰が続く中、価格も安いタイ産のブランド米が注目されています。
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熱々の唐揚げで白いご飯をかきこめば、満腹間違いなし。「からあげ弁当」の価格は350円。都内の総菜店では、この値段を実現するため、使用するコメにある工夫が…。
まんぷくや高砂店 小坂綾佑店長(東京・葛飾区)
「カリフォルニア米を使ってます」
お客さんのため、少しでも安く提供しようと半年前からカリフォルニア産のコメを使い始めたといいます。
まんぷくや高砂店 小坂綾佑店長
「できる範囲のことでお客さんに喜んでいただきたい。(この価格を)続けている」
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いま、飲食店などでは輸入米の選択肢が広がりつつあります。
国内ではスーパーでのコメの平均価格は4220円。過去最高値を更新するなど“令和の米騒動”が続く中、輸入量が増えているのです。
民間のコメ輸入量を示したグラフが示すように、民間企業の場合、1キロ当たり341円の関税がかかることなどから、毎年300トンから400トンほどなのですが、2024年度は1月末時点で前年度の約3倍と急増しています。
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この状況に熱視線を送っているのが、“ほほ笑みの国”タイ。
首都バンコクにある日本食レストランでは、マグロにブリ、サーモン、イクラ、定番のにぎりに、ボリューム満点の刺し身定食。これらに使われているコメが…。
居酒屋コの字 上野和彦さん(タイ・バンコク)
「タイ産の日本米です。(日本産米と)全然遜色ないですね」
タイで栽培されるコシヒカリなどのニッポンのコメ。細長い“タイ米”とは違う、日本人におなじみの「ジャポニカ米」。しっかりと水分を含み、かめばかむほど甘くなる、和食にぴったりのおコメです。
日本人客(タイ・バンコク)
「おいしいかなと。日本とあまり変わらない。味も申し分ない。なにも違和感はない」
年間6万トンほど作られているというタイ産のブランド米。その特徴の1つが、価格の安さです。
日本人向けスーパー「UFMフジスーパー」では、タイ産コシヒカリやあきたこまちなど、おなじみのブランド米がずらり。売り上げも好調だといいます。