航空自衛隊の「T4」練習機墜落、新田原基地は戦闘機含む全所属機の飛行訓練を見合わせ…再開時期は未定

墜落した練習機の破片とみられる物を回収する自衛隊員ら（15日午前7時53分、愛知県犬山市で）＝青木瞭撮影

　航空自衛隊の「T4」練習機が愛知県小牧市の小牧基地を離陸した直後に墜落した事故で、空自は15日、事故機の前席に網谷奨太2尉（29）、後席には井岡拓路1尉（31）が搭乗していたと発表した。2人は宮崎県新富町の新田原基地に拠点を置く第5航空団に所属している。自衛隊は事故機が墜落した愛知県犬山市の入鹿池付近で夜通し捜索を続けたが、2人は行方不明のままだ。

【写真】航空自衛隊新田原基地

　T4は14日午後3時6分頃に小牧基地を離陸。約2分後、同基地から北東約13キロの地点でレーダーから消えた。空自は、緊急事態を知らせる信号を発信したかなど、事故時の状況を詳しく調べている。空自によると、T4は前席・後席のどちらでも操縦できる機体。2人はいずれもT4の操縦資格を持っており、どちらが操作していたか判明していないという。

　新田原基地は15日、戦闘機も含む全所属機の飛行訓練を見合わせた。同基地は理由を明らかにしていない。再開時期は未定という。