子どもが手帳を使うようになったら、勉強・習いごと・規則正しい生活リズムが習慣化されて「子どもが変わった!」という実例が続出している。「子ども手帳」の仕組みを実際に使った保護者からのレポートをご紹介する。※本稿は、石田勝紀『勉強しない子には「1冊の手帳」をあげよう!パワーアップ完全版』(あさ出版)の一部を抜粋・編集したものです。
● 学習の「見える化」で 子どものやる気はどう変わる?
中学受験を目指す小4のお子さんがいるBさん。
子どものやる気や特徴を考慮して、子どもに合った理想的な「子ども手帳」を探しました。最終的には、オリジナルノートによる「子ども手帳」を使っています。子どもの状況に合わせて自作ノートを次々とバージョンアップした経緯もあわせてご覧ください。
宿題は学校でさっさと終わらせて家でのんびりするタイプで、外で友だちと遊ぶより、家で本や漫画を読むのが好きな子です。小1になったときにタブレットタイプの通信講座に申し込み、毎日楽しみながら学んでいました。
小3の終わり頃、両親で中学受験について検討し、娘の普段の様子から、子どもに合う学校を選べる可能性があるなら挑戦してみようと考えました。
そこで本人に中学受験の話をしてみたところ、「いずれ受験をしなくてはならないなら、先にやっちゃいたいな」とのことで、中学受験に取り組んでみることに。
そのタイミングで、これまでの勉強を見える化してはどうだろうと思い立ち、手作りで表をつくったのが始まりです。
宿題やタブレット学習がコツコツできる強みを、本人が実感して自信に変えていくためには、見える化することに意味があると考えました。
もともと子ども自身が1日のミッションを書きだしたり、自分のことを自分で決めて計画したりするのが好きな様子でした(その計画を実行できるかどうかは別の話ですが……)。
そのため、見える化することが、ゆくゆくは子どもが中学受験の勉強を主体的にすすめていくことに生かせるのではないかと考えました。
● 自作の手書きノートに 好きなマークやスタンプを
「やったことが目に見えるようになるノートを作ろうと思うけどどう?」と聞くと、ピンとこない様子の娘。
ひとまずやってみようと提案して、手書きで表を作り、終わったところに印をつけていくことを説明しました。娘としては「やることがわかっていいね〜」くらいの反応でした。
それからは、本人に合う形式をいろいろと模索しました。はじめは下の写真のように、完全に手書きで終わったところに好きなマークを描くことにしました。
手帳を使っていると、毎日マークを描くのはめんどうだということで、お気に入りのスタンプを買いに行くことに。どの項目にどのスタンプを押すかは自分で考えて決めていたようです。
半年ほど続けましたが、本人に聞くと「どこからやればいいのかわからない、スタンプを押すのもめんどうくさい」とのことで、だんだんと手帳が活用されなくなった様子がわかりました。
塾通いを始めてちょうど3カ月がたった頃、曜日によって異なる教科の宿題があるため、毎日同じことをやるよりは、その日その日でスケジュールを変更していく必要がでてきました。
スタンプで見える化するノートに限界を感じて何かいい方法はないかと、石田先生の2015年に出版された「勉強しない子には『1冊の手帳』を与えよう!」を拝読しました。
初めての塾通いにテスト勉強という状況だったため、まずは私が子どもの1週間の予定を立て、今までとの違いを伝えました。
私自身がTO DOリストをつくり、娘は完了したらチェックをつけるのが好きなので、実行できたかは子どもがマークする形式にしました。