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3日も各地で「備蓄米」の販売が行われました。備蓄米の残りは30万トンとされていますが、もし、これが底をついた場合、コメの価格はどうなるのでしょうか?
【写真で見る】AIが予測する今後の新米の価格 一番確率が高いのは…
■残りは30万トン 4回放出された“備蓄米”
山形純菜キャスター:
現在、備蓄米が放出されていますが、これから新米が出てきたら、その価格に影響はあるのでしょうか。
2025年1月時点で、91万トンあった政府の備蓄米。
異常気象の影響などで、2024年秋にコメが品薄になり、価格が高騰したことに対応するため、政府は備蓄米を入札によって放出することを決めました。
入札による放出はこれまで3回行われ、合計約31万トンの放出を決めています。
(1回目:約14万トン、2回目:約7万トン、3回目:約10万トン)
ただ、なかなか消費者のもとにコメが届かず価格も落ち着かないということで、随意契約による備蓄米の放出を決め、約30万トン放出することが決まっています。
政府の備蓄米は、残り約30万トンということになります。
■AI予測「新米の価格は高止まり」が高い確率
山形キャスター:
現在、店頭にはさまざまな価格のコメが並び、消費者の低価格志向が広がる中、新米が出る秋以降、価格はどうなるのでしょうか。
第一生命経済研究所の柏村祐 主席研究員が、新米の価格をAIを使って予測しました。
AIの分析によると、価格に影響する4つの要素があるということです。
【AIの分析】価格に影響する4要素
・低価格志向が続くか
・備蓄米の放出の効果
・世界の穀物市場と生産コスト
・天気とコメの出来具合
その上で、AIは「新米価格」として「高騰」「高止まり」「緩和」の3つのシナリオを提示しました。
「高止まり」60%
▼平均的な気温、 ▼計画的な備蓄米の放出という条件つきですが、備蓄米を放出しても、価格の下落は限定的で高止まりすると予測。
「高騰」15%
▼深刻な異常気象が続く、▼備蓄米が底をつき放出不可という条件つきで、新米が5000円近くなると予測。
「緩和」25%
▼天候に恵まれ豊作が続く、▼「随意契約」の効果的な活用ができるという条件で、今より価格は下がっていき、3500円程度になると予測。
井上貴博キャスター:
備蓄米放出は根本的な対策ではなく、対症療法を行っているだけです。
農政の抜本的な改革まではAIも考慮していないはずなので、この予測をそのまま受け取るのは違うかもしれませんね。