動脈硬化や糖尿病のリスクが上昇!30代から始まる「免疫の老化」とその防止に役立つ生活習慣


【図で理解】免疫寛容とは何か?

■免疫は2種類に大別される

 免疫とは、体内に侵入したウイルスやバクテリアなどの病原体、あるいはがん細胞などの危険な「異物」から体を守る機能のことです。生まれつき備わっている「自然免疫」と、一度異物に接触することで獲得する「獲得免疫」の2種類に大別されます。

 体を病気から守るための免疫も誤作動や暴走で病気を引き起こすことがわかっています。本来、免疫は病原体やがんといった危険なものにだけ反応し、食物や花粉を攻撃することはありません。このような仕組みを「免疫寛容」と呼びます。

 また免疫細胞が使用する「サイトカイン」と呼ばれる情報伝達物質の過剰な産生もアルツハイマー型認知症や糖尿病にも関係することが知られています。このように、免疫は体を守る働きがある一方、その弊害も明らかになってきました。

 人間の体はおよそ60兆個(最近は37兆個と言われています)の細胞からできており、細胞の多くは分裂をしながら古い細胞と新しい細胞を入れ替えています。ところが細胞分裂の回数には限界があり、分裂しつくした細胞は二度と分裂・増殖できません。「細胞老化」と呼ばれる現象で、細胞老化に至った細胞は「老化細胞」と呼ばれます。



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