英国で行われた音楽フェスティバルで物議を醸す発言をした二人組の歌手について、米国務省はビザの取り消しを決定したと発表しました。これは、彼らがパフォーマンス中に特定のメッセージを叫んだことへの対応です。
論争の発言と米国務省の対応
英国のパンクラップグループ「ボブ・ビラン」は、先の音楽フェスティバルでのライブ中、観客に向かって「イスラエル軍に死を」と強く呼びかけました。この発言は、観衆の間で大きな波紋を呼びました。
これに対し、アメリカ国務省のランドー副長官は6月30日、自身のSNSを通じて、この英国歌手たちのビザ取り消しを公にしました。副長官は声明で、「暴力と憎しみを美化する外国人は、我が国に訪れる者として歓迎されない」と述べ、今回の決定の理由を明確にしました。
「イスラエル軍に死を」とパフォーマンス中に叫んだ英国のパンクラップグループ「ボブ・ビラン」のメンバー
今後の予定と関連する動き
このグループは元々、今年の10月にアメリカ国内で公演を行う予定が組まれていました。今回のビザ取り消しにより、その計画は大きく影響を受けることになります。
グループのメンバーはSNS上で、「自分たちが望んでいる変化に対して声をあげることが、この世界をより良い場所にする唯一の方法なのだ」と訴え、自らの発言を擁護する姿勢を示しました。
一方、現地メディアの報道によりますと、英国警察はこの「ボブ・ビラン」の発言が公共の秩序を乱した可能性があるとして、捜査を開始した模様です。
この件は、アメリカ政府が近年、テロリズムや反ユダヤ主義を支持すると見なされる人物に対して、相次いでビザの取り消しや入国制限措置を講じている一連の動きの中に位置づけられます。
まとめ
英国人歌手「ボブ・ビラン」の音楽フェスティバルでの発言を受け、米国務省が彼らのアメリカビザ取り消しを決定したことは、国際的な注目を集めています。彼らの米国公演は不透明となり、英国での警察捜査も進行中。この一件は、言論の自由の境界線について改めて議論を呼んでいます。
