トルコの航空会社ターキッシュ エアラインズは、旅行業界で大きな話題となる「100万マイルボーナスキャンペーン」を2025年6月25日に発表した。このキャンペーンでは、2025年10月下旬までに同社の有償航空券で世界6大陸へ搭乗したMiles&Smiles会員に、もれなく100万マイルが付与される。
ターキッシュエアラインズの航空機。100万マイルキャンペーン開始を象徴する画像。
キャンペーンの詳細と破格のマイル価値
このキャンペーンは2025年6月27日から10月27日までの搭乗分が対象となる。この期間内に予約・発券・搭乗を完了する必要があり、6月26日以前に予約・発券された航空券は対象外だ。キャンペーン参加登録は不要だが、最初の対象フライトに搭乗する前に、ターキッシュ エアラインズのマイレージプログラム「Miles&Smiles」(入会金・年会費無料)に入会している必要がある。
付与される100万マイルは、その名の通り莫大な価値を持つ。距離に換算すると、地球から月までの片道約24万7000マイル(約39万7500km)の約2往復分に相当する。また、一般的な100円で1マイルが貯まるクレジットカードで比較した場合、1億円を費やしてようやく得られるマイル数に匹敵する(現在、日本発行のターキッシュエアラインズ提携クレジットカードは存在しない)。
過去のキャンペーンとの比較と業界の反響
この大規模なマイルボーナス企画は、スカンジナビア航空が2024年秋から冬にかけて実施した「15社の提携航空会社すべてに搭乗すると100万マイル加算」キャンペーンを思い起こさせる。筆者もこのスカンジナビア航空キャンペーンで100万マイル獲得のために過酷な世界一周旅行を敢行した経験がある。
スカンジナビア航空はこのキャンペーン達成者が900人強(うち日本人149人)と発表したが、その後も加算が確定した人が少なくなく、日本人だけでも数百人規模に達したとみられる。今回のターキッシュ エアラインズのキャンペーンは、諸事情でSASキャンペーンを断念した層からも「ぜひ挑戦したい」という声が多く聞かれ、世界的に見ても少なくとも数千人のボーナスマイル獲得者が生まれると予想されている。
ターキッシュ エアラインズによるこの異例とも言える100万マイルボーナスキャンペーンは、世界中の旅行愛好家や「マイラー」の間で大きな注目を集めている。特典航空券への交換など、この莫大なマイルがどのように活用されるのか、また最終的にどれだけの人がキャンペーンを達成するのか、今後の動向から目が離せない。