コーヒーは寿命を延ばす? 添加物に注意すべき最新研究結果

コーヒーは世界中で愛される飲み物であり、その健康効果には長年注目が集まっています。最近発表された新たな研究によると、日々のコーヒー摂取が寿命を延ばす可能性が示されました。しかし、このコーヒーの寿命効果は、砂糖やクリームといった添加物の量に大きく左右されることが明らかになっています。本記事では、この注目の研究結果を詳しくご紹介します。

コーヒーを飲む人物の手元、健康的なライフスタイルと関連付けられることが多い飲み物コーヒーを飲む人物の手元、健康的なライフスタイルと関連付けられることが多い飲み物

最新研究が示すコーヒーの健康効果

米タフツ大学フリードマン栄養科学・政策学部の研究チームは、「The Journal of Nutrition」に発表した研究で、1999年から2018年の米国国民健康栄養調査(NHANES)データを使用し、4万6332人の成人を分析。約9〜11年間の追跡で、コーヒー摂取と全死因、がん、CVDによる死亡リスクを調査しました。その結果、コーヒーを全く飲まない場合と比較し、1日1〜3杯程度の摂取で全死因死亡リスクの低下が見られました。この効果は、ブラックコーヒー、または砂糖や飽和脂肪酸の添加が少ない場合に限られることが判明しています。心血管疾患(CVD)による死亡リスクも同様の傾向を示しましたが、がんによる死亡リスクとの関連は認められませんでした。

鍵は「添加物」:砂糖とクリームの影響

この研究の特筆すべき点は、コーヒーに加える砂糖やクリーム(飽和脂肪酸)の影響を定量的に評価したことです。筆頭著者のBingjie Zhou氏は、「コーヒーの添加物が、コーヒー摂取と死亡リスクの関連に与える影響を調べた研究はこれまでほとんどありませんでした。私たちの研究は、添加物の量を定量的に調査した初めての研究の一つです」と述べています。寿命延長の可能性は、純粋なコーヒー成分、あるいはごく少量の甘味料や脂肪酸と共に摂取された場合に強く見られる点が重要です。

研究の限界と示唆

ただし、本研究は対象者の自己申告データに基づくため正確性に限界があり、カフェインレスに関する関連の弱さは摂取者数の少なさも影響している可能性があります。それでも、今回の研究は、健康的なコーヒー摂取のためには「何を加えるか」が重要であることを示唆しています。

結論

これらの研究結果は、コーヒーが健康的な食生活の一部となり得ることを改めて支持するものと言えるでしょう。しかし、その健康効果を最大限に得るためには、砂糖やクリームといった添加物の量に十分注意する必要があることを強く示唆しています。日常的にコーヒーを飲む方は、ぜひ参考にしてみてください。

参考文献

HealthDay News (2025年6月19日配信)より
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Source link: https://news.yahoo.co.jp/articles/316aa002976067681395c2ec9f73e6a0ea05741d