政界引退した元自民党幹事長、石原伸晃氏(68)が26日テレビ出演し、加速する石破茂首相の退陣論に関し、首相と会談した岸田文雄前総理との会食で、その一部を聞いたと明かし、自民党総裁の進退に波紋を広げています。
石破首相、会談後に「続投」表明
石破首相は23日、自民党の麻生太郎最高顧問、菅義偉副総裁、岸田文雄前総理ら首相経験者3人を党本部に招き約1時間20分会談を行いました。首相は会談後、自身の進退について「話は一切出ていない」とした上で、その日に報じられた退陣報道を完全否定し、改めて続投意欲を表明しました。
岸田氏の証言と石原氏の疑問符
しかし、石原氏が前日に岸田前総理と会食した際、岸田氏が会談中の石破首相について「石破さんは何も言わないんだよね」と語っていたと明かしました。つまり、首相が会談の場では自身の進退に明確に触れなかったにも関わらず、公の場では「私は辞めません」と続投を宣言した形です。これに対し、石原氏は「これはやはりおかしいんですよ。岸田さんも想定外だっただろう」と強く疑問を呈しました。
会談の意図と森山幹事長の役割
この会談には森山裕幹事長も同席し、内容の齟齬を防ぐため記録を取ったとされます。石原氏は、3人の首相経験者が石破首相に対し、「国民の皆さんが何に困っているのか、それに対し自民党という政党が何を提供するのかを1日も早く示すべきだ。若い人たちが『辞めてください』と身内からも地方からも声が上がる現状では、国民に何も示せないのはまずい」と伝えたのだろうと推測しました。しかし、首相が会談直後に続投方針をパッと発表したことに、同席者らが「たぶんみなさん、びっくりされたのではないか」と語られ、会談の真意と結果の乖離を強調しました。
自民党の石原伸晃氏が石破首相の進退問題に関する会談内容に言及する様子
政治的思惑と今後の展望
今回の石原氏の発言は、石破首相の進退問題を巡る自民党内の複雑な力学と、表面的な発表と水面下の認識との間のギャップを浮き彫りにしました。首相が続投の意思を固持する背景にさらなる政治的思惑があるのか、今後の政局の展開が注目されます。
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