石原伸晃氏、石破首相の「続投」を厳しく批判:参院選敗北の責任論

政界引退を表明した元自民党幹事長・石原伸晃氏(68)が26日、日本テレビ・読売テレビ系の情報番組に生出演し、参院選大敗後も続投を表明した石破茂首相(68)に対し、極めて厳しい評価を下しました。石原氏は、首相が「国民に嘘をついた」行為を「罪深い」と断じ、その責任の重さを強調しています。

引退後の新たな視点と石破首相への評価

政界引退表明から約1カ月が経ち、石原氏は「会う人がいつも一緒で視野が狭かった」と振り返り、今は「全然違う」と新たな視点を得たことを明るい表情で語りました。その上で、石破首相の続投を巡る評価を問われると、迷わず「マイナス」と記したフリップを出し、「国民に嘘をついたと思わせてしまった。0点どころか、もっと罪深い」と痛烈に批判。首相の責任と信頼問題に言及しました。

「必達目標」未達成と党首の責任論

参院選において、石破首相は与党(自民党と公明党)合わせて50議席の獲得を「必達かつ重要目標」として掲げていました。しかし、実際の獲得議席は47議席にとどまり、目標達成には至りませんでした。石原氏は「自分でそこまでたどり着けばと言っておいて辞めないのはおかしい」と厳しく指摘。政治とカネの問題や候補者の問題も背景にあるとしつつ、「自民党の総裁なのだから、約束したことは守らなければならない」と、党首としての明確な責任を求めました。

政界引退後、テレビ番組に出演し発言する元自民党幹事長・石原伸晃氏政界引退後、テレビ番組に出演し発言する元自民党幹事長・石原伸晃氏

選挙敗北後の「引責辞任」と会談の真意

石原氏は「普通、選挙に負けたら辞めるんですよ」と述べ、首相の続投は異例であるとの見解を示しました。さらに、2009年の都議選で自民党が敗北した際、石破氏自身が麻生太郎当時首相に退陣を求めた経緯に触れ、「麻生さんはまだ私怨を持っているだろう」とあっけらかんと語り、政治の深い裏側を垣間見せました。

また、23日には麻生最高顧問、菅義偉副総裁、岸田文雄前首相という3人の首相経験者が石破首相と会談しました。石破首相は会談後、「進退の話は出ていない」と強調しましたが、石原氏はこれに対し、「婉曲に言えばだいたい伝わるはずだが、それが伝わっていないか、わざと無視しているかのどちらかだ」と推測。この会談が、事実上の退陣要求であった可能性を示唆しました。

石原氏の厳しい発言は、参院選敗北後の自民党の現状と石破首相の責任問題を浮き彫りにしています。国民の信頼回復が急務となる中、今後の政局の動向にさらなる注目が集まります。

出典: Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/d143134df809a0542b2cf5ea0507d680853b2b15