25年以上にわたり読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』の最新版『大学図鑑!2026』が今年も発売され、法政大学に関する詳細な情報が注目を集めています。現役生やOB・OGら5000人を超えるリアルな声に基づいて作られたこのガイドブックは、大学選びを検討する受験生にとって貴重な情報源です。本記事では、『大学図鑑!2026』から法政大学の主要な側面を抜粋し、その魅力と実態を深掘りします。特に、学会で高く評価される研究者からメディアで活躍する教授まで、その充実した教授陣は「一流の学者から直接高度な学問を学びたい」と考える受験生にとって、入試偏差値の割に非常に魅力的な“穴場”として認識されています。(本記事は2025年1月時点に執筆された『大学図鑑!2026』をもとにしています)
多様な学生が集う法政大学の活気あるキャンパス風景
多彩な15学部とグローバル・SDGsへの取り組み
法政大学は現在、計15学部を擁する大規模な総合大学へと発展しました。学部間のヒエラルキーは特に存在せず、それぞれの学問分野が尊重されています。日本最古の私立法律学校「東京法学社」を前身とする伝統ある法学部は、大学の「ウリ」とされていますが、学生自身の法学部に対する意識は希薄という声も聞かれます。ある学生は「第一志望で入学してくる人が比較的少なく、同じようなコンプレックスを感じている学生が多いから」と語っており、これは法政大学の多面的な側面を表しています。
近年、大学はグローバル化の推進に力を入れており、2023年度には年間2000人の学生を海外留学へ、また3000人の海外からの留学生を受け入れる計画が立てられました。さらに、持続可能な開発目標(SDGs)への意識も高く、全学部で737科目のSDGs関連科目が開講され、「法政大学SDGs+プロジェクト」が積極的に展開されています。
法学部の深掘り:伝統と専門コース、国際政治の学び
法学部は、法律学科、政治学科、国際政治学科の3学科で構成されています。法律学科では2年次から「裁判と法」「行政・公共政策と法」「企業経営と法(商法中心)」「企業経営と法(労働法中心)」「国際社会と法」「文化・社会と法」の6つのコースモデルが設けられ、少人数制のゼミを通して専門性を深めることを重視しています。
政治学科では、政治学の基本を政治理論、政治過程論、行政学の分野で網羅的に学び、1年次からほとんどの専門科目を履修できる体制が整っています。国際政治学科には「アジア国際政治」と「グローバル・ガバナンス」の2コースがあり、語学留学が必修とされているのが大きな特徴です。留学に先立ち、事前の講義で基礎知識を習得することが求められます。
経営学部の実態:学生層と学習環境、GBPプログラム
経営学部には、経営学科、経営戦略学科、市場経営学科の3学科があります。他学部と比較して、付属高校からの進学者や華やかな学生が多いという印象を持つ声もあります。経営戦略学科は企業のビジネスリーダー育成を目指し、市場経営学科では金融やマーケティングに関する専門知識を深く学ぶことができます。
学科間の壁は薄い傾向にあり、真剣に経営学を究めようとする学生は少数派という意見もあります。単位取得については、「だいたい一夜漬けでOK」という声がある一方で、「大教室の講義でも学生スタッフが配属され、出欠が厳しくチェックされるようになった。20分遅刻すると入れてもらえない」といった厳しさを示す声も聞かれ、学習環境の変化が伺えます。また、主要分野すべての講義を英語で行う「GBP(Global Business Program)」も開設され、国際的なビジネススキルを磨く機会も提供されています。
法政大学は、著名な教授陣、多様な学部構成、そしてグローバル化とSDGsへの積極的な取り組みを通じて、学生に幅広い学びと成長の機会を提供しています。特に、詳細な学部ごとの情報や学生の生の声は、志望校選びにおける貴重な判断材料となるでしょう。
参考文献
- 『大学図鑑!2026』(2025年1月時点の情報に基づく)
- Yahoo!ニュース (2025年8月25日). 大学図鑑!2026が解説する「法政大学」のリアル. https://news.yahoo.co.jp/articles/75d444746a3789c452162f7873e14c12339964b3