日本映画市場、年間興行収入歴代最高更新なるか?夏の大作と二極化の現状

この夏、日本のシネコンはかつてない活況を呈しており、観客の熱気で満ち溢れています。特に『国宝』や『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』といった話題作が興行を牽引する中、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』や『劇場版 TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』などの国内外の大作も軒並みヒットを記録。この勢いを受け、今年の年間興行収入が2019年の歴代最高記録2611.8億円を超えるかどうかに大きな注目が集まっています。

2024年上半期から続く好調:邦画・洋画の牽引役

2024年の映画市場は、上半期からすでに好調な滑り出しを見せていました。邦画では、3年連続で100億円超えを達成した『名探偵コナン 隻眼の残像』(144億円)に加え、『はたらく細胞』が63.5億円という大ヒットを記録。近年「洋画離れ」が叫ばれる中、洋画も健闘。『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(49.2億円)、『マインクラフト/ザ・ムービー』(39.3億円)、『ウィキッド ふたりの魔女』(35.4億円)と、30億円を超えるヒット作が続き、世界的ヒット作『リロ&スティッチ』も20億円超えを記録し、洋画人気に再び火をつけました。これらの作品が映画興行収入を押し上げ、年間記録更新への期待感を高めています。

夏の興行を賑わす大作群と記録更新への期待

この上半期の勢いそのままに、夏の映画市場ではさらなる大作が投入され、観客を魅了しています。歌舞伎を題材にした『国宝』は、その壮大なスケールと物語で観客を圧倒し、社会現象を巻き起こすヒットを記録。また、アニメファン待望の『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』も破格の興行成績を叩き出し、映画ヒットの筆頭に躍り出ています。洋画においても、ブラッド・ピット主演の『F1/エフワン』が20億円、人気シリーズの最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が30億円を超えるなど、夏休み興行を大いに盛り上げています。シネコンの連日の盛況ぶりは、今年の年間興収が2019年の歴代最高2611.8億円を上回る可能性があることを肌で感じさせます。

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ヒット作の「二極化」が示す市場の課題

しかし、この活況の裏には複雑な状況も存在します。コロナ禍以降の映画興行で顕著な特徴は、一部の「大ヒット作」と、そうではない「大多数の作品」との間の二極化です。定番の人気アニメシリーズや『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』のような社会現象となるイベントムービーは、100億円を超えるスーパーヒットを記録し、市場を牽引しています。その一方で、興行収入20億〜50億円台の中規模ヒット作は減少傾向にあり、近年では10億円を超えればヒット作と呼ばれる状況となっています。多くの作品は5億円にも届かず、作品ごとのヒット規模が全体的に縮小しているという市場動向が見られます。

まとめ

2024年の日本映画市場は、上半期からの好調と夏の強力な大作群によって、年間興行収入が2019年の歴代最高記録を更新する可能性を秘めています。特に『名探偵コナン』、『国宝』、『鬼滅の刃』といった邦画が牽引する一方、洋画も健闘し、シネコンは活気に満ちています。しかし、市場はヒット作とそうでない作品との間で「二極化」が進んでおり、一部のメガヒット作品が全体の数字を押し上げる構図となっています。今後、この二極化の傾向がどのように推移するのか、そして歴代最高年間興収の壁を越えられるのか、今後の映画興行の動向が注目されます。

参考資料

ヤフーニュース/東洋経済オンラインより: 「この夏は2019年の年間興収超えも?映画市場「二極化」のリアル」(Yahoo!ニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3ed849e16d764f83f967ae811d7653e765b72e9