ソウル飲食店で「ご飯が乾燥」と激怒、スプーン投げつけ返金迫る母娘クレーマー騒動

韓国ソウルの飲食店で、客の母娘が提供されたご飯が「乾燥している」「硬い」と激しくクレームをつけ、最終的にはスプーンを投げつけるなどの迷惑行為に発展。全額返金を迫った事件が大きな波紋を呼んでいます。この衝撃的な出来事は、JTBCの番組「事件班長」で詳細が報じられ、ネット上ではクレーマーに対する強い批判の声が上がっています。

事件の経緯:ご飯の苦情から営業妨害へ

この騒動は8月6日昼過ぎに発生しました。飲食店を訪れた母娘は、鶏カルグクスとコムタンを注文。店主がコムタンに添えるご飯とカルグクスを先に提供した際、ご飯のふたを開けたままカルグクスを食べていた娘が突然「ご飯が乾いている」と声を荒げました。

店員はすぐに「この席はエアコンの風が強く当たるため、ふたを開けたままだと乾燥しやすい」と丁寧に説明し謝罪、新しいご飯と交換しました。しかし、事態はこれで収まらず、娘は再び店員を呼びつけ「ご飯が硬い。コムタンも交換しろ」と怒鳴りつけました。コムタンが再加熱され提供されたにもかかわらず、娘は「クソッ」という罵声とともにスプーンをテーブルに叩きつけるという衝撃的な行動に出ました。

店主によると、提供されたご飯は毎日昼と夜に炊き立てのものであり、その昼食だけで100食以上を販売していましたが、他の客からの同様の苦情は一切なかったと証言しています。この状況から、店側は母娘の主張に不審を抱きました。

店側が、コムタンの分だけ返金すると提案すると、母娘は「1万9000ウォン(約2000円)全て返金しろ」と大声で要求。さらに娘は「投稿してやる」とSNSへの悪評投稿をほのめかし、脅迫まがいの言動に及びました。店側が「営業妨害で警察を呼ぶ」と告げた途端、母娘は店から逃げるように立ち去りました。

韓国の飲食店で「ご飯が乾燥している」と難癖をつけ、スプーンをテーブルに投げつけるクレーマー客の様子韓国の飲食店で「ご飯が乾燥している」と難癖をつけ、スプーンをテーブルに投げつけるクレーマー客の様子

ネットユーザーの反応と社会的な問題提起

この事件が報道されると、韓国のネット上では「明らかな嫌がらせだ」「金を返してもらうため最初から計画していたのだろう」といった、母娘の行為を強く非難する声が多数寄せられました。

飲食店での不当なクレームや迷惑行為は、従業員への精神的負担だけでなく、他の客の体験を損ない、店舗の評判や営業に深刻な影響を及ぼす社会問題となっています。今回のケースは、SNSでの拡散を武器にした悪質なクレーマー行為の典型として、消費者の権利と店舗の保護のバランスについて改めて考えさせられる事例となりました。


参照元:
KOREA WAVE / AFPBB News (Yahoo!ニュース記事: https://news.yahoo.co.jp/articles/aa4a2a4b4de8e99c4f1df920170ea40ceb77e8fc)
JTBC「事件班長」