「飲みに行きましょう」は社交辞令か?近藤春菜とZ世代のLINE溝【酒のツマミになる話】

現代社会において、コミュニケーションの形は世代によって大きく変化しています。特に、ビジネスシーンやプライベートでの「飲みに行きましょう」という誘い文句が、果たして本心なのか、それとも単なる社交辞令なのか、多くの人が頭を悩ませる問題となっています。先日放送された人気番組『酒のツマミになる話』では、ハリセンボンの近藤春菜さんと煌めき☆アンフォレントの鈴木Mob.さんが、この「飲みに行きましょう」を巡る世代間のギャップについて白熱した議論を交わし、視聴者の間で大きな話題となりました。若者たちのLINEやSNSの使い方、そして飲み会に対する価値観が、ベテラン世代の常識とどのように食い違っているのか、その実態に迫ります。

近藤春菜を襲った「LINE消滅」の衝撃:20代の社交辞令文化

番組内で近藤春菜さんは、プライベートで偶然出会った20代の若手芸能人との驚きのエピソードを披露しました。その若手から「飲みに行きたいです」と声をかけられ、LINEを交換。その日はやりとりがあったものの、数週間後に見返すと、なんとその相手のトーク画面が「メンバーがいません」と表示され、消えていたというのです。

近藤さんは「『数週間でいなくなる?』と思って、ショックで…」と当時の心境を吐露。友人に相談したところ、「20代の子の『飲みに行きましょう』を真に受けちゃダメ」と諭されたことを明かしました。この話に、スタジオの千鳥(大悟さん、ノブさん)や他のゲストからは「えーっ!?」「そうなん!?」と驚きの声が上がりましたが、当事者である20代の鈴木Mob.さんだけは大きく頷き、共感を示しました。

鈴木Mob.さんは、「挨拶みたいに『飲みに行きましょう』って言うんですけど、本当に行きたかったら日程を聞きます。『何日空いてますか?』とか聞くので…。ちょっと真に受けすぎかなって思います」と、20代の若者たちの本音を代弁。ノブさんが「真に受けすぎ!?かわいそうに」と近藤さんを擁護する一方で、大悟さんも「なんで、そっちが正しいみたいに(笑)。『飲みに行きたいです』は、嘘ってこと?」と疑問を呈しました。鈴木Mob.さんはさらに、「『おはよう』みたいな感覚で。『はい、飲みに行きましょーっ!』っていうか」と、そのコミュニケーションが形式的なものであることを強調し、スタジオを騒然とさせました。

Z世代のSNS感覚:LINEは「親しい人のみ」、インスタDMが主流

近藤春菜さんが「でも、LINEも交換したのよ!?」と食い下がると、鈴木Mob.さんは「どっちから『交換しよう』って言ったんですか?」と冷静に質問。近藤さんが「こっちです」と答えると、鈴木Mob.さんは「あ、ですよね。はい」と納得した様子を見せ、近藤さんは言葉を失いました。

「酒のツマミになる話」でLINEや飲み会の世代間ギャップを語る近藤春菜と鈴木Mob.「酒のツマミになる話」でLINEや飲み会の世代間ギャップを語る近藤春菜と鈴木Mob.

鈴木Mob.さんによると、若い世代は連絡手段としてインスタグラムのDMを多用し、LINEは本当に親しい友人や家族との連絡に限定したいと考えているとのこと。先輩に「交換しよう」と言われた場合、「一旦仕方なく交換したけど…」という心理が働くことがあると説明しました。ノブさんが「なんで、LINEのトークから春菜を消すの?」と尋ねると、鈴木Mob.さんは「LINEの自分の“友だち欄”は、本当に親しい人だけにしておきたいんです」と衝撃的な理由を語り、一同を驚かせました。

さらに、鈴木Mob.さんは「そもそも、こっちから『LINE交換して』とは言ってないんで。春菜さんから『交換して』って言ったじゃないですか」と指摘。これに対し、近藤さんは「『飲みに行きましょう』って言われたら、こっちは社交辞令になるのがイヤだから『じゃあ、交換しましょう』って…するじゃない?」と反論。ノブさんも「する、する!」と共感を示しました。このやりとりは、世代間のコミュニケーションに対する認識の大きな隔たりを浮き彫りにしました。

世代間の溝:飲み会の誘い方とスケジュール感覚

大悟さんは、近藤さんの「するじゃない?」という言葉に反応し、波田陽区さんのギター侍のネタの口調で「するじゃなぁ〜い!?」と茶化す場面もあり、スタジオは笑いに包まれました。ノブさんも「そのスイッチ壊せ。『〜じゃない?』って聞こえたら、『じゃなぁ〜い!』って言いたくなるスイッチ、いらない!!」とツッコミを入れ、和やかな雰囲気となりました。

しかし、議論は再び核心へ。鈴木Mob.さんは、若い世代の視点から「逆に、日程を聞いてほしかったのかもしれないですね。大先輩だからこそ、こっちから日程を言うのって、ちょっと申し訳ないんじゃないかなって」と、先輩への配慮から自分からは積極的に日程を提案しにくい心情を明かしました。しかし、近藤さんは「『申し訳ない』と思ってるやつが、いきなり(トーク画面から)いなくなる!?」と納得できない様子で反論し、大悟さんも「そんなやつは、(LINEを)消さないよな」と近藤さんに同意しました。

さらに大悟さんが「若い子は、早めにスケジュール決められるとイヤって言うよね」と切り出すと、鈴木Mob.さんは「イヤです。ごはんとかも、直前とか当日とかに決めたいです」と即答。これには、大悟さんが「はっきり言ってしまうけどや。なんでそんな、わがままなん?」と、世代間の価値観の根底にある違いを率直に問い質し、鈴木Mob.さんは苦笑い。このやりとりを通して、飲み会の誘い方やスケジュールの組み方に対する世代間の価値観の違いが、鮮明に浮き彫りとなりました。

まとめ:コミュニケーションの進化と世代間ギャップの理解

『酒のツマミになる話』での近藤春菜さんと鈴木Mob.さんの議論は、現代日本社会における世代間のコミュニケーションギャップ、特に「飲みに行きましょう」という言葉の解釈や、LINE・SNSの利用方法に関する大きな違いを浮き彫りにしました。20代の若者たちは、LINEをよりプライベートなツールと捉え、社交辞令としての誘いに対してはインスタグラムのDMなどを通じた連絡を好む傾向にあります。また、彼らは急な予定変更にも柔軟に対応できる「直前主義」を好む傾向があり、早期のスケジュール確定を嫌う傾向も示されました。

この違いは、単なる「わがまま」と片付けられるものではなく、情報化社会の進化と共に変化したコミュニケーションツールの利用実態や、ライフスタイルの多様化が背景にあると考えられます。異なる世代が互いの価値観を理解し、尊重することで、より円滑な人間関係を築くことができるでしょう。今回の議論は、私たちが日頃何気なく使っている言葉やツールの裏に隠された、世代ごとの異なる意識を再認識する貴重な機会となりました。


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