2025年9月6日、秋篠宮家長男の悠仁さまが成年を迎えられ、40年ぶりとなる皇族の成年式が執り行われました。この歴史的な節目には、天皇皇后両陛下をはじめ、秋篠宮ご夫妻、愛子さま、佳子さまといった皇族方がご出席。特に注目を集めたのは、悠仁さまの門出を祝う皇族方の装い、中でも皇后雅子さまと愛子さまが披露された品格あるファッションでした。それぞれの個性を映し出しつつも、祝意と格式を重んじた両陛下の着こなしは、日本のみならず世界中の注目を集め、その意味合いについて深い考察が寄せられています。
悠仁さま成年式の「加冠の儀」にご出席された雅子さまと愛子さま。雅子さまはオールホワイト、愛子さまはペールピンクのドレス姿。
「加冠の儀」に臨む雅子さまのオールホワイト:品格と華やかさの共演
午前10時頃に行われた「加冠の儀」で、雅子さまは小物に至るまで白で統一された「オールホワイトコーデ」をお召しになりました。これまでも幾度となく披露されてきたこのスタイルは、膨張色とされる白を全身でまとめる難しさがある一方で、雅子さまはその卓越したファッションセンスで常に洗練された印象を与えています。今回の成年式では、右肩から腰にかけて大きくあしらわれたフリルが特徴的なトップスを選ばれ、女性らしい柔らかな印象と同時に、式典に相応しい華やかさを演出されていました。
また、単調になりがちなオールホワイトの中に、動きのあるドレープスカートが立体感と奥行きを加え、装い全体にメリハリをもたらしています。アクセサリーには、雅子さまの定番であるエレガントなパールジュエリーを選ばれ、上品かつシンプルなスタイルに、女性らしい気品と祝賀の場の華やぎを添えるコーディネートは、まさに「ロイヤルファッション」のお手本と言えるでしょう。
愛子さまのペールピンク:伝統と個性が織りなすエレガンス
「加冠の儀」には、愛子さまも優しい色合いのペールピンクのドレスでご出席されました。他の女性皇族方がオレンジ、ブルー、グリーンなど多彩なカラードレスを選ばれる中、愛子さまはご自身の「定番カラー」とも言えるピンクを基調とした装いで、その個性を表現。パールのネックレスとイヤリングがエレガントな印象を醸し出し、ドレスと同色の帽子はフォーマルな雰囲気を一層引き立てていました。
一見するとシンプルな無地のドレスですが、細部にまでこだわったカラフルな刺繍が施されたバッグを合わせることで、控えめながらも華やかさをプラスされています。雅子さまがオールホワイト、愛子さまがペールピンクと、母娘それぞれがお得意のカラーを選択されたのは、悠仁さまの「晴れの舞台」において、主役を引き立てつつも、ご自身の品格と個性を静かに主張する、まさに絶妙なバランス感覚を示すものでした。
「内宴」での雅子さま:祝意を込めたゴージャスなゴールド
夜には、東京都千代田区の帝国ホテルで開催された私的な夕食会「内宴」にご出席された雅子さま。昼の清廉なホワイトドレスから一転、煌びやかなゴールドのセットアップをお召しになり、会場を華やかなムードで包み込みました。光沢のある生地が高級感を演出し、ジャケットの襟元にあしらわれた繊細なレース生地は、フェミニンな印象を与えつつ、さらに洗練された華やぎを加えています。
手元には、ジャケットと同色のレースが施されたバッグを携えられ、全体として統一感のあるコーディネートを完成させていました。ポジティブなエネルギーを象徴するゴールドという色彩を選ばれた雅子さまの装いからは、悠仁さまへの温かい祝意と、未来への明るい期待がひしひしと伝わってくるようでした。昼夜で異なる装いを披露された雅子さまのファッションは、それぞれの式典の性格を深く理解し、その場に最適な敬意と祝意を表す、まさに「皇室ファッション」の真髄と言えるでしょう。