現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』の主題歌『笑ったり転んだり』を担当し、毎朝多くの視聴者に癒しを届けている夫婦デュオ『ハンバート ハンバート』。彼らが、大みそかの『第76回NHK紅白歌合戦』への出場が内定したと報じられ、長年のファンやドラマ視聴者から喜びの声が上がっています。この報道は「朝ドラ企画」として期待されており、彼らの音楽がさらに注目を集めることでしょう。
結成27年、朝ドラ主題歌抜擢の軌跡
『ハンバート ハンバート』は、佐藤良成と佐野遊穂による夫婦デュオです。1998年の結成以来、アコースティックなサウンドと独特な歌詞の世界観、そして二人のハーモニーで確固たる支持層を築いてきました。もともとは6人組のバンドとして活動していましたが、メンバーの離散を経てデュオとなり、2003年にメジャーデビューを果たしました。今回の朝ドラ主題歌抜擢のきっかけは、彼らの代表曲の一つである2005年の『おなじ話』でした。この楽曲を耳にした製作陣からの「夫婦が対話するような曲を」というオファーに応え、小泉八雲の妻・セツの回想記『思い出の記』を読み込み、心温まる主題歌が誕生しました。
『ばけばけ』ヒロインの松野トキ役を演じる高石あかり
癒しと深遠さを兼ね備えた唯一無二の魅力
音楽メディア関係者によると、過去の朝ドラ主題歌にはRADWIMPSや米津玄師など、より大衆的なアーティストが選ばれることが多かった中で、『ハンバート ハンバート』の起用は異例だったとされています。しかし、彼らの静かで日常を切り取ったようなメロディーと歌詞は、「朝ドラ史上最高に癒やされる」と多くの視聴者の心を掴みました。彼らの楽曲には「死生観」や「社会への疑問」といった、より深遠なテーマも多く含まれていますが、忙しい朝のひとときに心地よい癒しを提供し、“ハンバートらしさ”を残しつつも完成度の高い楽曲として高く評価されています。また、フジロックフェスティバルへの出演経験もある彼らのライブは、肩肘張らない楽しさや音楽の完成度、完璧すぎないバランスが観客の心に響き、涙ぐむファンも少なくありません。佐野さんと佐藤さんの夫婦漫談のようなMCも好評を博しています。
27年の活動が結実する「紅白」の舞台
『ハンバート ハンバート』にとって、今回の『紅白歌合戦』出場は、約27年にわたる活動の集大成とも言える特別な舞台となるでしょう。大みそかの夜、『笑ったり転んだり』が響き渡ることで、多くの視聴者にとって忘れられない感動的な年越しとなるに違いありません。
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