お笑い界の“帝王”こと松本人志氏(62)が、性加害疑惑による長期休業を経て、11月1日に自身の動画配信サービス「ダウンタウンプラス」で活動を再開しました。約1年10ヶ月という長いブランクからの復帰は、ファンや業界関係者から大きな注目を集め、その評価が問われています。
復活の狼煙:「松本、動きました」
松本氏の生配信トークで幕を開けた「ダウンタウンプラス」には、抽選で選ばれた約60人のファンが都内スタジオに集結しました。万雷の拍手で迎えられた松本氏は、ブラックスーツに黄色のネクタイ、金髪姿で登場。感極まって一瞬言葉に詰まったものの、やがて「松本、動きました」と第一声を発しました。
続けて、「日本のお笑いがしんどいと聞きまして、私、復活することにしました。よろしくお願いします」と堂々と宣言。この「松本、動きました」というフレーズは、2019年に宮迫博之氏をはじめとする吉本芸人らの「闇営業問題」が持ち上がった際、松本氏が後輩芸人を助けるために旧Twitterで投稿した「松本 動きます」という言葉を自らパロディーにしたものです。
相方の浜田雅功氏こそ不在でしたが、松本氏はその後も自虐ネタを交えながら立て板に水のトークを炸裂させました。「今めちゃくちゃ干されています。イカだって一夜、干されるとうまみが増しますよね」と自身の現状をユーモラスに表現。さらに、「(ひまだったので)NSC(吉本総合芸能学院)に入ってやろか」と発言し、ファンへの感謝の言葉を何度も繰り返しました。その一方で、自身を批判したワイドショーや、タレントのアンミカ氏に対しても「アンミカさんなんて白は100通りあるやんか〜、と言うてた人がオレを完全に黒扱い。それも感謝」と語り、その「毒舌」ぶりは健在であることを示しました。
松本人志氏が独自の動画配信サービス「ダウンタウンプラス」で復帰した際の様子
高品質な配信と訴訟への言及
民放のゴールデン番組と比較しても遜色ない演出だったと、キー局のプロデューサーは評価しています。大型スクリーンを背景にしたセットは高級感に溢れ、クレーンを含む合計4台のカメラや的確な音響効果など、高品質な制作体制がうかがえました。約1時間の番組のうち、松本氏のギャラを除く制作費は約300万円と推測されており、彼が番組内でしきりに言及していた「潤沢な資金」が投入されていることが明らかになりました。
肝心の性加害疑惑については、松本氏は「週刊文春」との訴訟に関して「5億5000万円は調子に乗ってね〜。あれはない」と、自ら取り下げた裁判を笑い飛ばしました。弁護士費用が訴訟額によって上がることを知らなかったと明かしたものの、それ以上の言及はありませんでした。自身の今後については「笑いしかない」とし、「62歳で再デビューの松ちゃんをよろしく」と締めくくり、約20分の前半を終えました。
松本氏の復帰は、お笑い界に再び大きな波紋を広げています。今後の「ダウンタウンプラス」での活動、そして彼の発言がどのように受け止められ、どのような影響をもたらすのか、引き続き注目が集まります。
参照元:
Yahoo!ニュース





