ゆーびーむ☆、逆プロポーズ後の「60円生活」とパチンコで乗り越えた借金苦の夫婦道

お笑い芸人のゆーびーむ☆さんと、11歳年上の夫であるだーりんず・松本りんすさんの結婚生活は、一般的な想像をはるかに超える「サバイバル」でした。逆プロポーズ直後に発覚した夫の多額の借金、そして入籍後も続く経済的な困窮。月末には残高が数百円という極限状態に追い込まれながらも、二人はパチンコでの「一発勝負」という危険な道を渡り、絆を深めていきました。この困難な日々を乗り越え、夫婦が共有したある強い思いとは何だったのでしょうか。

給料日前の「数百円生活」が日常に

結婚当初、ゆーびーむ☆さんの夫である松本りんすさんの銀行口座には、わずか60円しか残っていませんでした。この衝撃的な事実にもかかわらず、ゆーびーむ☆さんは結婚を決意。しかし、入籍後の生活も厳しい現実に直面します。給料日前になると口座残高が数百円になるという日々が常態化し、まさにゼロからのスタートを強いられました。

極限の節約生活が日常となり、洋服のほつれは自分で縫い直し、破れたパーカーには別の生地を縫い付けて着続ける徹底ぶり。コントで使用するかつらも、買い替える余裕がないため、破れては自分で修理していました。この生活を通じて、ゆーびーむ☆さんの裁縫の腕は飛躍的に上達したといいます。また、芸人仲間やファンからの食材や日用品の差し入れにも支えられ、何とか日々を凌いでいました。

夫の楽天主義と「お金を増やす」戦略

経済的な苦境にもかかわらず、夫の松本りんすさんは悲壮感を一切見せず、常に明るく無邪気に状況を受け入れていたといいます。当初はその能天気さに苛立ちを感じたゆーびーむ☆さんでしたが、いつしかその明るさに救われるようになりました。

しかし、お金に関する意見の相違は尽きませんでした。ゆーびーむ☆さんが「いまあるお金をかき集めて家賃を払おう」と提案する一方で、夫は「このお金を元手に増やせば、家賃も払えて美味しいものも食べられるんじゃないか?」と提案。考え方は真逆だったのです。夫が言う「お金を増やす」とは、パチンコや競艇といったギャンブルに挑戦することでした。

結婚後しばらくの間、夫婦は二人でギャンブルで生計を立てる日々を送ります。危険な橋を渡っていることは承知の上でしたが、他に収入を増やす手段が見つからなかったのです。二人はパチンコで勝つために、台の傾向や新台のデータを徹底的に研究しました。しかし、負けが続けば「明日どうするの!?」と口論になることも少なくありませんでした。

笑顔で語るお笑い芸人ゆーびーむ☆笑顔で語るお笑い芸人ゆーびーむ☆

崖っぷちを乗り越えた「戦友」の絆

本当に手元に残されたお金が1万円だけという、絶体絶命の危機も経験しました。二人は夜通し作戦会議を重ね、どの店のどの台で一発逆転を狙うか、真剣に話し合ったといいます。「これでダメだったら終わりだよね」と覚悟を決め、必死の勝負に挑みました。

その結果、奇跡的に勝利を収め、その月を乗り切ることができたのです。本来であれば良いこととは言えませんが、二人にとってこの「失敗したらお金がゼロになる極限状態を一緒に乗り越えた」経験は、ある種の「成功体験」となりました。

それ以来、同様の厳しい状況に追い込まれるたびに、二人は「まだ大丈夫!うちらならいけるっしょ!」「そうだよな!」と声を掛け合い、まるで戦友のように困難に立ち向かうようになったのです。

ゆーびーむ☆さんと松本りんすさんの夫婦は、借金という大きな壁と極貧生活という現実を、互いの異なる個性と協力で乗り越えてきました。その過程で培われた、他にはない強固な絆と、どんな状況でも前向きに進む二人の姿勢は、多くの人々に勇気と希望を与えています。