■現役配達員、「デリバリー離れ」を肌で実感
ウーバーの現場を物価高、インフレの影響が直撃している。
【画像】悲惨すぎる…!「2時間稼働して配送依頼0件」「時給は300円~500円台をウロウロ」な筆者の売上
ウーバー配達員として6年前から働いている私は、ここ最近のウーバーは「配送依頼の数が明らかに減った」と感じており、サービス利用者の「デリバリー控え」に危機感を募らせている。
2025年6月。その日は雨だった。私は19時過ぎに、ウーバー配達員としての稼働を開始した……が、待てど待てど配送依頼が1件もこない。
結局、計2時間ほど稼働して、配送依頼の数はゼロだった。
長い間ウーバーで働いてきたが、今回のようなケースは初めてだ。まさか稼げるはずの雨の日に1件も注文がこないなんて……。
ウーバーの仕事は時給制ではない。こなした仕事の量によって収入が決まる。
1件あたり300〜500円前後の報酬を「塵も積もれば山となる」の精神で積み上げていく配達員にとって、「デリバリー控え」は死活問題となる。
配送依頼の数が減る → 稼げない(配送依頼があっても報酬単価が低い) → 実質的な賃下げ → 限界を迎えた「配達員のウーバー離れ」が加速する → サービスの使い勝手が悪くなり、「利用者のウーバー離れ」が加速する → 配送依頼の数が減る
今現場では、このような「負の連鎖」が起きているように私は感じてならない。
【画像】悲惨すぎる…! 「2時間稼働して配送依頼0件」「時給は300円〜500円台をウロウロ」な筆者の売上
さらにここで問題なのは、ただでさえ高いウーバー価格の値上がりが、一向に止まらないことだ。
■カツカレー1つ頼むと2000円になることも…
先日、昼ご飯を買いに弁当屋さんへ行った際、私は待ち時間にメニュー表を見て過ごしていた。チキン南蛮弁当680円。唐揚げ弁当660円。のり弁当430円……。
著者「今の時代、のり弁でも高く感じますね」
店員「だいぶ値上げしたからねぇ。お弁当によっては200円くらい値上げしたのもあるよ。もちろんテイクアウト、ウーバーの値段もだけど」
著者「お客さんの数、注文の数に変化とかってありましたか?」
店員「うーん、やっぱりちょっと減った感じはするよね」
ちなみに上記チキン南蛮弁当は、ウーバー価格1010円。この金額に110円のサービス料(ウーバー価格の10%)と100〜300円前後の配達料(距離等によって変動)が加わるため、ウーバーで注文するとトータルで1200円近くの支払いとなる。