秋篠宮さま、万博での外国賓客接遇に「差」? 国際的な認知度向上が課題か

天皇皇后両陛下が7月6日からモンゴルを訪問される期間、秋篠宮さまが国事行為を臨時代行されることが6月27日の閣議で決定しました。皇嗣として重要な公務を担われる一方、秋篠宮さまは7月3日には紀子さまとともに大阪・関西万博「ジャパンデー」公式式典に臨席されるなど、多忙な日々を送られています。

この公務の一環として、大阪・関西万博には各国の王族やVIPが多数視察に訪れており、それに伴い天皇陛下や秋篠宮さまが彼らの表敬訪問や懇談に応じられています。ご会見やご懇談といった形式で行われるこれらの接遇において、開催前から予想されていた以上に、天皇陛下と秋篠宮さまの応対される賓客数に「差」が如実に出ているとの指摘があります。

万博関連の外国賓客接遇における現状

宮内庁の公式ウェブサイトによると、6月29日時点で、天皇陛下が接遇された回数は20回に上る一方、秋篠宮さまは6回となっています(開会式を除く)。トンガ皇太子夫妻やベルギー王女夫妻など、一部の賓客は天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻の双方を表敬訪問されています。

この接遇の事情について、宮内庁関係者は、万博のために来日した海外賓客による皇室への表敬訪問は、原則的に「表敬する側の意向」により検討されると語っています。国の元首クラスは基本的に天皇陛下が接遇されることが多いものの、過去に交流がある場合はその限りではないとのことです。

現時点での秋篠宮さまの万博関連の接遇回数は、陛下の約3分の1にとどまっています。これは、2005年に開催された愛・地球博の期間中、上皇さま(当時天皇陛下)の万博親善が25回、名誉総裁を務められた天皇陛下(当時皇太子さま)が13回で、おおよそ半数であった状況と比較しても、秋篠宮さまへの表敬を求める賓客がそれほど多くないという印象を与えています。万博はまだ開催中であり、今後秋篠宮さまの万博関連のご懇談が増える可能性も残されています。

大阪・関西万博「ジャパンデー」公式式典に臨席された秋篠宮さまと紀子さま(2024年7月3日)大阪・関西万博「ジャパンデー」公式式典に臨席された秋篠宮さまと紀子さま(2024年7月3日)

国際社会における秋篠宮さまの認知度に関する課題

この「差」の背景には、秋篠宮さまに関する海外での報道量の少なさがあるとの指摘も出ています。ヨーロッパの王室に詳しいジャーナリスト、多賀幹子氏は、皇嗣である秋篠宮さまが海外では「Crown Prince(皇太子)」と紹介されているにもかかわらず、報道が極端に少ない現状に触れています。女性に王位継承権が認められている欧州などでは、天皇陛下の長女である愛子さまではなく、弟である秋篠宮さまが「皇太子」であるという日本の皇位継承順位が理解されにくいことも一因として考えられます。

むしろ海外では、秋篠宮家に関するネガティブな報道の方が目立つ傾向にあるといいます。例えば、眞子さんの結婚を巡る一連の騒動は、皇室を揺るがす大きなスキャンダルとして海外でも注目を集めました。また、2022年には悠仁さまが中学2年生時に執筆された作文に、既存の書籍との類似箇所が指摘されたことも、海外メディアで大きく取り上げられました。

ベルギー王女夫妻と懇談される秋篠宮さまと紀子さま(2024年6月6日、宮内庁提供)ベルギー王女夫妻と懇談される秋篠宮さまと紀子さま(2024年6月6日、宮内庁提供)

国際的な認知度向上のための道筋

もし秋篠宮さまが国外での認知度を高めていくことをお考えであるならば、国際的な社会問題に積極的に取り組む姿勢を示す必要があると多賀氏は提言しています。具体例として、英国のウィリアム皇太子が2020年に地球環境問題への革新的な解決策を表彰する国際的な環境賞「アースショット賞」を設立し、自らその評議会メンバーを務めるなど、国際的なイニシアチブに関わっている姿勢が高く評価されている点を挙げています。

6月29日にご成婚35周年、いわゆる「珊瑚婚式」を迎えられた秋篠宮ご夫妻。珊瑚は海の中で長い時間をかけてゆっくりと成長することに例えられます。万博という国際舞台での賓客接遇を通して、国際的な認知度という課題が改めて浮き彫りになった秋篠宮さまですが、珊瑚のように時間をかけて、国外でもその存在感を示されていくことが期待されます。

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