大分県別府市で発生したひき逃げ殺人事件から3年が経過し、重要指名手配犯である八田與一容疑者の行方は依然として不明です。逃亡犯は逮捕を免れるために、容姿を変えるなど様々な手段を用いることがあります。
過去には、福田和子元受刑者や市橋達也受刑者が顔を整形して逃亡を図った事例があります。市橋受刑者は自ら整形した後に逮捕につながりました。実は八田容疑者も、事件前に目の整形について話していたとされています。
逃亡犯が容姿を変える手口と美容整形の実態
もし指名手配犯が整形外科を訪れた場合、クリニック側はどう対応するのでしょうか。東京錦糸町ネビュラクリニックの岩切琢磨院長は、「もちろん通報する」と述べます。しかし、自由診療のため保険証不要で現金一括払いの場合など、偽の住所や偽名を使われてもクリニック側では気づきにくいケースがあると指摘します。
逃走犯は通常、自身の特徴を変えようとしますが、八田容疑者の特徴としては「切れ長の目」「立ち耳」「エラが張った輪郭」が挙げられ、岩切院長は「目は比較的簡単に整形できる」と説明します。「二重埋没」という方法は、誰でも簡単に印象を変えることができ、価格は20万~30万円程度、時間も15分ほどで終わるため、逃亡中の犯人でも手軽に行える可能性が示唆されます。
目の整形による印象の変化と変えにくい特徴
では、実際に目が二重になるとどれほど印象が変わるのか。独自に八田容疑者の写真を分析し、目を二重にしたイメージ画像を作成したところ、元の顔とはまるで異なる印象になりました。
別府ひき逃げ殺人事件の八田與一容疑者、目の整形による変装イメージ画像
逆に、手術で変えることが難しい部位は骨格や耳の形・位置です。これらの手術は大がかりで費用も数百万円台、ダウンタイムも数ヶ月から半年かかるためリスクが高いとされます。整形手術ではなく、メイクや髪型で二重に見せたり、印象を変えたりする予想画像も作成されています。少しの変化でも、見慣れた顔とは全く違う印象になることが分かります。
女装の可能性と「声」の変装
さらに岩切院長は、「八田容疑者が女装した場合、誰かわからなくなる可能性がある」と指摘します。特徴であるエラと立ち耳は長い髪で隠すことができ、目元もメイクで変化させれば、顔の特徴を効果的に消せるとのことです。市橋受刑者の逃走時には変装用のカツラが発見された例もあり、女装の可能性も考えられます。データを元に八田容疑者が女装した場合の推測画像も作成されており、メイクとカツラだけでも容姿が大きく変わり、発見が困難になる可能性が示唆されます。
基本的には変えられないとされる「声」についても、女性になりすましていた場合の可能性が分析されています。音声の専門家である東京工芸大学の森山剛教授によると、八田容疑者の声には、「声帯を最後にちょっと鳴らす」点と「訥々(とつとつ)としゃべる」点の2つの特徴があるそうです。特に「間」が多く、呼吸が浅いため長く話せないのも特徴とのこと。八田容疑者の肉声を基に、キーを上げて女性になりすました声を再現したところ、森山教授は「これで最初に話しかけられたら、『どっちかな』と、ちょっとわからないのではないか」との見解を示しました。
このように、整形やメイク、髪型、さらには声を変えることで、指名手配犯は巧妙に姿を隠す可能性があります。しかし、わずかな手がかりが解決につながることもあります。八田與一容疑者に関する情報をお持ちの方は、下記までご連絡ください。
【情報提供先】
別府警察署(0977-21-2131)
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出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/570278a266727f523a3d8138e8b4d75131c348a1